Business model

ユーミンの成功は大量行動にあり

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

 今日は、2019年1月19日。松任谷由実サンの誕生日。そう、去年の紅白歌合戦にも出場した、あのユーミン。

 ユーミンの誕生日に、80年代音楽エンタメコミュニティのサイト「Re:minder」で、エンタメ企画集団の「指南役」サンが1978年に関する記事をアップしました。ボクは指南役サンの出す本をすべて買うほどに、好きで注目している存在。

 そんな指南役サンがアップした記事は、「黄金の6年間:いよいよユーミン再始動!松任谷由実の新しい世界が始まった」。1978年からの6年間にわたる松任谷由実サンの活躍を紹介しています。これが驚き。ビジネスやキャリアを飛躍させる条件を体現していたのです。だから、ユーミンはあのポジションにいるのかと納得。

 

 記事によると、1978年3月に、松任谷由実の名義では初のアルバム『紅雀』をリリース。その後、1983年12月リリースの『VOYAGER』まで、ほぼ半年に1枚のペースでオリジナルアルバムを発表しています。しかも、他の歌手にも楽曲提供しているのです。

 情報伝達のスピードが今ほど速くはなかった時代に、このペースで作品を出し続けているとは初めて知りました。1990年代からの小室哲哉サン並みに、ハイペースで大量に楽曲を作っていたのですね。

 

 で、ユーミンの公式サイトで調べてみると、特に1980年になってからは、コンサートツアーの開催がとんでもない回数。1980年のコンサートツアーでは65箇所、1981年は87箇所、1982年は60箇所、1983年は70箇所、1984年は66箇所と続いていきます。しかも、ツアーじゃないコンサートも行っています。つまりは、毎週2回近くは何かしら観客の前で歌っている計算。

 他にも、1982年からはラジオ番組のパーソナリティも務めたり、本の出版や雑誌記事の執筆も手がけたりと、音楽以外の場所でも活躍しています。恐るべし大量行動。

 

 ビジネスの世界では、何かを成し遂げるなら、大量行動が大事だと言われます。時間はかかるかもしれないけど、大量に行動を起こしていると成功や達成が生まれやすい、というもの。確かに、成功確率が一定のときには、行動が多いほど成功しやすい。

 成功確率が1%だとすると、100の行動に達しなければ確率的には成功できない。100の行動よりも、200の行動、500の行動、あるいは1,000以上の行動を起こしている人のほうが成功しやすくなるのは明らか。

 例えば、ブログでファンを増やすことも、この成功確率で説明できます。月に1回、ブログ記事を投稿する場合には、1年間で12記事。これが毎週になると、1年間で52記事。成功確率が一定なら、毎週記事をアップしている人のほうが4.3倍もファンを増やしやすい。

 もし、毎日の投稿だと、1年間で365記事。月に一度の投稿と比べて、30.4倍違うのです。ボクの過去の2つのブログは、平均すると週に一回も投稿していなかったでしょう。しかし、今は毎日投稿しているため、コンテンツが蓄積されていく数が比べて段違いなのを実感しています。そりゃ、そうですね。

 

 しかも、しかもですよ。記事をたくさん投稿したほうが、読者の反応が具体的なデータとして入手できます。どのようなテーマの記事に読者が集まるのか、どんな言葉で検索されるのか、どの記事がシェアされるのかがわかる。

 こうしたデータを活用すると、より読者を増やせるような記事の書き方に改善していくことができます。とすると、行動の量が同じでも、成功確率を上昇させられます。だから、ブログの世界では、記事を頻繁に投稿することが勧められるのです。

 ユーミンが常に先頭でいられたのは、大量に行動していたため。ユーミンに限らず、何かを成し遂げた人は、大量行動。ミュージシャンもそう、画家もそう、著者もそう。ビジネスやキャリアで成功するなら、とにかく大量に行動するに限ります。

 

 毎日、曲を作る。毎日、絵を書く。毎日、記事を書く。あなたがビジネスやキャリアで毎日取り組む行動は、何ですか。

 

P.S.

2022年3月に、ユーミンのことを記事にしている「黄金の6年間」シリーズが、単行本『黄金の6年間 1978-1983 ~素晴らしきエンタメ青春時代』(日経BP)となって発売されました。コンテンツはもちろんのこと、このポップな表紙のイラストもオススメです。

 

ブランドネームを作り出せた理由前のページ

作詞の手法の変化からの学び次のページ

関連記事

  1. Business model

    バリュー・プロボジション・デザインはモノマネから学べ

    モノマネには、2つの方向性があるってご存知でしょうか。しかも、ビジネ…

  2. Business model

    『ベストセラーの値段』から著者の販促活動を学ぶ

    士業の方で出版事情に詳しい方は少ないかと。弁護士や会計士などの職業的…

  3. Business model

    ア・カペラと音叉

     ア・カペラを日本で民主化したアーティストといえば、ゴスペラーズ。今…

  4. Business model

    ビジネスでスペックの確保の次にすべきこと

    なんだか、切ないよ。あのラーメン屋さんに、いつものオヤジさんがいない…

  5. Business model

    なぜ、ない? メンバーごとのライブ映像

    ぜひ、あって欲しいもの。それは、ミュージシャンのライブ映像で、それぞ…

  6. Business model

    PDCAサイクルを振りかざすのは危険

    この一週間で、北陸方面から出てきた方々と雪の話をしました。お一人は新…

  1. Accounting

    KAMに相当する事項、リリースされたってよ
  2. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.037 野村ホールディングス、EY新日本
  3. FSFD

    気候会計への拒絶仮説を指摘した実務エッセイ
  4. Accounting

    神回宣言の、バンブー式簿記講座
  5. Accounting

    愛に溢れた『統合報告の保証業務における「主要な検討事項」の有用性』
PAGE TOP