Business model

ビジネスで大事なことは天満で学んだ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

時代は変わって来ている。先日、大阪の天満で飲み歩きで、それを痛感しました。

 天満に訪れたのは、これが2回目。今回も、地元の友人にガイドしてもらいながら、飲食店を4軒巡りました。この4軒には意味があるのです。

 それを説明するために、天満の飲食店街の様子を想像してください。ボクの天満のイメージは、飲み屋横丁。小さな路地を入っていくと、飲み屋が所狭しと並んでいます。

 昔ながらの一杯飲み屋もあれば、今どきのバルのようにつまみながら飲むお店もあります。提供されている料理も、串カツや洋食、馬刺し、中華など様々。

 そんな中、発見したのが、串カツの立ち飲み屋さん。なんと、禁煙なんです。しかも、1軒だけじゃなく、2軒も。

 ほら、イメージ的には、喫煙が絶対の場所。それなのに、禁煙を謳っているのですよ。しかも(と言ったら怒られるかもしれませんが)、あの天満で。

 ボクは嫌煙家のため、むしろ有り難い対応。しかし、そんな立ち飲み屋さんに禁煙を求めることは、まったく頭になかった。そんな時代の流れなんですね。

 確かに、2018年6月にチェーン店の串カツ屋さんが全面的に禁煙にしたことが話題になっていました。また、分煙をしていたファストフードのチェーン店では、喫煙室に入りたくないことが理由で働き手が集まらないために、全面禁煙にしたニュースもありました。

 ただ、こうした対応は、ファミリー層なども対象としている立地のお店や、お酒を提供していないお店だからこそできたものと考えていました。

 それが、天満のようなディープな街に、しかも昔から営業している立ち飲み屋さんが禁煙にしているんですよ。すごい時代になったもんだと感じました。

 普段、行かないところに足を運ぶと、いつもとは違う情報が飛び込んでくるのです。ここから得られる学びとは、何かを理解するには、現場に行くこと、それも今の現場に行くことが大事だと言うこと。

 ビジネスにおける顧客だったり、プロジェクトにおけるユーザーだったりと、ボクらが提供する製商品やサービスを受け取る相手のことを理解するには、「今の現場」に触れるべき。

 単なるイメージでビジネスやプロジェクトを始めるのは愚かなこと。また、そのイメージが以前のまま更新されずに突き進んでしまうと、今となっては別の方向に行きかねない。だから、「今の現場」に触れる必要があるのです。

 そのためには、相手に直接、聞いてみる機会を作ると良い。何を感じているのか、何を不安に感じているのか、あるいは、何を解消したいと考えているかなど。このようにして、相手に寄りうのです。

 ボクが使っている、組織内でイノベーションを起こす「FORTHイノベーション・メソッド」でも、顧客を理解するために「観察」するフェーズが組み込まれています。思い込みで前に進むことはないのです。だから、このメソッドを使うことで成功確率が高まるのです。

 それが身についているために、大阪の天満でも、1軒ではなく4軒のお店を巡るのです。今の現場を確かめています。決して、ただ飲みたかったという言い訳じゃありませんよ。多分、きっと。

タイムマシンで優位にビジネスを展開前のページ

ツールを変える前に、検討すべき2つの観点次のページ

関連記事

  1. Business model

    あの通販番組と共通のセミナー

     今日は、セミナー資料の仕上げ作業。それは、今月の12月14日に開催…

  2. Business model

    ラグビーワールドカップ2019から学ぶファンの作り方

    ビジネスで、ファンを作り出していく。これができれば、ビジネスの継続と…

  3. Business model

    2021年6月のユニコーン企業で注目すべき日本企業

    いつも、6月になると、ユニコーン企業の状況を定点観測しています。ユニ…

  4. Business model

    「好きな雑誌」がないことのビジネスモデル的な説明

    あなたの好きな雑誌はなんですか。今朝来た、近々に参加するセミナーのリ…

  5. Business model

    オマージュとパクリは何が違うのか

     ストーリーが大事。ビジネスで、そんなことを良く言われます。ボクはセミ…

  6. Business model

    マーケティングの基本は、年齢スライド制から学べ

    物価スライド制という言葉があるのなら、「年齢スライド制」という言葉も…

  1. FSFD

    IFRS財団ウェビナーに学ぶ、GHG排出量の測定実務
  2. Accounting

    わがままであれ、貪欲であれ
  3. Accounting

    PLの利益分析にご用心
  4. FSFD

    実務対応基準の必要性浮上:混乱回避のためのSSBJの対応
  5. FSFD

    ハイネケン社から学ぶサステナビリティ開示の真髄
PAGE TOP