Accounting

企業がKAM対応に向き合わないことの落とし穴

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

初登壇。今日は、一般財団法人産業経理協会サンで、研修動画を配信するための収録を行ってきました。テーマは、「KAMの早期適用分析と対応課題」。少し前にブログ記事「KAM対応のスペシャリストにお任せ」でお話ししていたものです。

 このセミナーは、同協会における監査役員業務研究会で提供されるものです。監査役等に向けて、2020年3月期の上場企業におけるKAM早期適用の事例を分析した結果をお伝えしてきました。

 分析結果の総括は、ひとこと。「企業と監査人との協議状況が透けてみえた」。分析前に想定していた状況以上に、KAMと企業の開示とを照らし合わせると、いろんなことが理解できるのです。事例を通じて、そのことを説明してきました。

 ボクの講義部分が、前半と後半とで90分。また、弁護士の中西和幸先生がコーディネーターとして、講義の内容を整理したり、質問を投げかけたりとする時間も別途、用意されています。すべて合わせると、2時間前後の研修に仕上がったのではないでしょうか。

 こちらのブログにお越しの方々にも、ぜひ、ご覧頂きたい。ただ、監査役員業務研究会だけの提供のようなので、当会にご参加される他は視聴の機会がないかと。そこで、結論だけ共有いたしますね。

 2020年3月期におけるKAM早期適用の事例をすべて分析した結果は、企業は監査人とKAMについて早く、かつ、深く協議せよ、ということ。そのための観点やチェックポイントは、また、機会があれば紹介しますが、この結論に尽きます。

 経営者や監査役等が財務報告の説明責任を果たす意識がない、あるいは、弱いと、KAMと企業の開示とを照らし合わせたときに、投資家やアナリストから質問攻勢を受けるでしょう。あるいは、専門誌の分析として指摘されかもしれません。いずれにせよ、望まない状況のはずです。

 研修でお話した内容は、このブログでシリーズ投稿していた「財務報告の流儀」から抜粋して整理し直したものです。その一部が、お試し版のレポートにも掲載されています。こちらから無料で入手できますよ。

クリックして、「財務報告の流儀(お試し版)」を入手する

P.S.

2020年3月期のKAM早期適用事例の解説は、書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)として発売されました!

 

 

 

企画書に盛り込むべき2つの事項をご存じですか前のページ

明らかになった! 2020年3月期のKAM早期適用事例次のページ

関連記事

  1. Accounting

    『リースの数だけ駆け抜けて』第8話「空回りの情熱」

    2025年2月下旬の午後、霧坂美咲は会議室の窓辺に立ち、淡い冬の日差…

  2. Accounting

    『「のれんの減損」の実務プロセス』の第1章を語る

    2022年7月に、『伝わる開示を実現する「のれんの減損」の実務プロセ…

  3. Accounting

    『超悟り入門』から煩悩を学ぶ

    ビジネスやキャリアのセミナーを受講する人は、幸せです。 そう…

  4. Accounting

    あなたに知ってもらいたい、『ダイアローグ・ディスクロージャー』

    本を出したときに、周りの人達から言われるセリフで多いのは「すごいね」…

  5. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.035 オリックス、あずさ

     文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「…

  6. Accounting

    【セミナー情報】「ダイアローグ・ディスクロージャー」実践に向けた対応

     金融審議会のディスクロージャーワーキング・グループの報告によれば、…

  1. Career

    テクノロジーがあれば、言葉の壁は乗り越えられる
  2. Accounting

    KAMドラフトの提示依頼はお済みでしょうか
  3. FSFD

    英国が直視するサステナビリティ保証の課題と日本企業への示唆
  4. Accounting

    KAMと顧客インタビュー
  5. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.041 第一生命ホールディングス、あずさ
PAGE TOP