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ストーリーを語るために試す

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

 人を魅了する。講師やファシリテーターをしている人なら、参加者を前のめりに巻き込みたいと思っているハズ。

 講師は参加者の成長を促す役割。それを、ナンシー・デュアルテさんの『ザ・プレゼンテーション』(ダイヤモンド社)では、スターウォーズの登場人物に例えて、参加者は主人公のルーク・スカイウォーカーで、講師はそのメンターであるヨーダの関係にあると説きます。講師は、参加者を目的とするところに導く役目があるのです。 

 このときに、いきなり目的とする行動をやらせようとしてもダメ。なぜなら、参加者がその気になっていなから。だから、その気にさせるようなセミナー構成にする必要があるのです。そこで、よく言われるのが「ストーリーを語れ」というもの。

 ただ呼びかけても、参加者がその気になっていないなら、動いてはくれない。その気にさせるために、こちらの世界へと招き入れる必要があります。そのためにストーリーを使うというのです。

 

 ストーリーといえば、神話学者のジョーゼフ・キャンベル。世界中の神話を調べまくった結果、共通するストーリーの型を見つけた人です。その型を簡単にいうと、まず主人公が非日常の世界に旅立ち、次に通過儀礼を経て、最後に元の世界に帰還するというもの。

 ジョージ・ルーカス監督が映画「スターウォーズ」の最初、つまり、エピソード4に活用し、また、それが世界中でヒットしたものだから、注目を浴びます。その後、ハリウッドで売れる映画の型が開発されていきます。そこには、大きく2つの流れがあります。

 ひとつは、クリストファー・ボグラーによって開発された、3部構成のヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)。もうひとつは、シド・フィールドやブレイク・スナイダーによって開発された、シナリオの何ページ目にはこれを書くとまで指示のある穴埋め式。

 こういった方法論も参考にしながら、ボクはセミナーや本の構成を作っています。いい感じで収まるときもあれば、うまくハマらないときもある。参加者や読者を巻き込む構成をもう少しスラスラと、もっと言えば、他の人でも使えるほどにツール化できないかと試行錯誤を繰り返しています。

 

 そんなときに思いついたのは、占星術。これ、よくテレビや雑誌で扱われる星座占いとは、少し違います。よく見かける星座占いは、太陽だけにフォーカスしたもの。それに対して、占星術が使う天体は10個。

 注意したいのは、これを信じる・信じないということを話したいのではありません。それが今日まで廃れることなく「使われている」という点に着目したいのです。どれだけ使われているかというと、紀元前3世紀頃という話。2,300年ほど使われ続けている計算になります。これだけ長い間、人々を魅了してきたストーリーがそこにはあるのです。

 ならば、それを使わない手はありません。で、星のストーリーを活かせるかどうか、ただいま絶賛、テスト中。うまくツール化できたら、あなたにも伝えたいと思っています。だって、ボクはあなたのヨーダだから。

 

P.S.
 星の活用をひらめいたことから、慌てて本屋で探して買ったのが、この本。いろいろとアイデアが浮かんできます。
・鏡リュウジ『あなたの星座と運命』(説話社)

 

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