Business model

慶良間のウミガメでビジネスモデルを学ぶ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

2019年7月の夏は、なかなか暑くならない。むしろ、夜になると寒いときもあるくらい。

 なんでも東京都心では、7月14日の今日まで真夏日はない。真夏日は最高気温が30度以上の日のこと。これに対して、25度以上の日を夏日といいますが、それは4日だけ。

 暑すぎるのは好きではないけど、暑くないのも夏を感じられないため、なかなか夏の気分にはなれない。もっと夏の気分に浸りたいと思っていたときに飛び込んできたのが、Facebookで知り合いがアップしていた海の中の動画。慶良間でスクーバ・ダイビングをしていたようです。

 そうそう、世界的には「スキューバ・ダイビング」よりも「スクーバ・ダイビング」と呼ぶほうが一般的だそうで。これは、ホイチョイ・プロダクションズさんの『ホイチョイの リア充王 遊びの千夜一夜物語』(講談社)で身につけた情報。だから、このブログでも、スクーバ・ダイビングで通していきます。

 

 話を戻すと、知り合いの動画は、どこまでも青い海の中で悠々と泳ぐウミガメの様子。さすがは、透明度世界一のスポットと言われる慶良間。まるで空を飛んでいるような青さの広がり。癒やされますね。

 ボクがスクーバ・ダイビングで初めてウミガメを見たのは、ハワイでのこと。もう20年ほど前の出来事。透明度が50メートルはあるんじゃないかという海の中で、足元からウミガメが海面に向けて浮上したのです。

 その、あまりにも優雅な姿が、神々しい。と同時に、20年前の出来事が一瞬で思い出したのです。「また、スクーバ・ダイビングをしたい」「海に行きたい」「ハワイに行きたい」という気持ちが強くなってきましたよ。ちなみに、今日のブログにアップした写真は、昨年、ハワイの海辺にふと現れたウミガメ。ほんと、癒やされます。

 えっ、お前のプライベートな話は、どうでも良いって。これ、プライベートの話じゃありません。ビジネスの話。もっと言えば、ビジネスモデルの話。ウミガメに、ビジネスのヒントを見つけることができるのです。

 ほら、ウミガメの動画を見た瞬間に、ボクは20年前の出来事を思い出したのですよ。こんな風に、あなたのビジネスを思い出してもらえると良くないですか。顧客が、あなたのビジネスを忘れていたとしても、何かの瞬間に思い出してもらえる。これを意図的に仕掛けることができたなら、また、あなたの顧客に戻ってもらえる可能性が高まります。

 ビジネスモデル・キャンバスでいえば、「チャネル」の箇所。顧客に、ビジネスで提供する価値を認知してもらえなければ、顧客との関係は築けず、また、収入も得られません。

 顧客が見込み客であるときには、提供する価値を顧客に届ける前に、認知してもらう必要があります。それに対して、一度でも購入したことがあるけれども継続的な関係が築けていない既存客には、あなたが提供する価値をもう一度、思い出してもらわなければなりません。ここで、ウミガメの登場です。

 もちろん、ウミガメをそのまま使うのではありません。そうではなく、ウミガメのような象徴を使うのです。つまり、あなたのビジネスを象徴するアイテムを作り出す。だからこそ、キャラクターや商標が重要なのです。

 そのキャラクターや商標を見た瞬間に、あなたのビジネスと接したときの感情が思い出される。ビジネスで提供する価値に対して「楽しかったなあ」「役に立ったなあ」「また、利用したいなあ」といったプラスの感情を生み出すことができていたなら、もう一度、それを体感したい気持ちが芽生えやすくなります。

 そのためには、キャラクターや商標が、あなたのビジネスで提供する価値と密接に関係している必要があります。まったく異なるイメージを想起させるようでは、あなたのビジネスを思い出すには至りません。ウミガメは、スクーバ・ダイビングや海、ハワイを思い出させるのにピッタリですよね。

 この効果は、何も既存客だけに効くものではありません。見込み客でも同じ。そのキャラクターや商標を見ることによって、あなたのビジネスで提供する価値をイメージさせることができたなら、別の体感覚によって、そのビジネスに触れたい気持ちを強烈に引き出すことも可能です。

 例えば、男性客をメインとしたクルマやバイクの宣伝では、やたらと女性が登場します。その理由は、それを買うことで女性と一緒に乗っているイメージを想起させるから。モテそうな気分を引き出しているのです。こうして顧客に認知されるというワケ。

 だから、キャラクターや商標は、適当に決めてはダメ。顧客に認知される、あるいは、思い出してもらうことを考慮しないことは、ビジネスモデルの一要素であるチャネルを十分に活用できていないことに同じ。そう考えると、商標権という権利が認められているのも納得ですね。

 あるビジネスに、あなたが夢中になっていたり、何度も利用していたりする原因は、キャラクターや商標にあるのかもしれませんよ。ボクも癒やされる原因をこうして突き止めることができました。

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