こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。
2021年になりました。いよいよ、KAM(監査上の主要な検討事項)が強制適用となる年度を迎えます。多くの上場企業では、初めてKAMが報告される経験をします。
KAMが報告されると、企業のガバナンスの状況が透けて見えます。これは、ボクがセミナーを通じて伝えてきたことです。経営者も監査役等も、監査人とのKAM協議を上手に利用したいところ。
初めての経験だから
ただ、ほとんどの企業では、対外的にKAMが報告されるのは初めての経験。右も左もわからない状態になるもの当たり前。
そこで、KAMについての関心が高まるでしょう。その関心事は、企業の置かれた環境によってさまざま。例えば、次のように。
- 「どうやれば、適切に進めていけるのだろう」
- 「KAMによって投資家からツッコミが入る状態は避けたい」
- 「変な内容をKAMで報告されたら嫌だ」
- 「納得のいくようなKAMが報告されたいな」
- 「検討すべきポイントが知りたい」
できれば、目的に応じてKAM事例にアクセスできると、とても助かります。ボクも、監査法人に在籍していたときには、そう感じていました。監査人として報告する側ではありましたが、実際にKAMの文章を作成するときに、関連する海外の事例を調べまくったものです。
こんな便利なものがあったら
日本では、KAMが強制適用となる年度の前に、早期適用が認められています。すでに、その事例も登場しています。日本語で、日本の経営環境のもとで報告されたKAM事例があるのは心強いもの。
とはいえ、どうやって自分の関心事に合ったKAM早期適用事例にアクセスすればよいのでしょうか。ちまたでは、そんな事例の分析結果がレポートされているものの、個々のKAM事例についてガッツリと解説したものはありません。
こんなときに、自分の関心事に合わせたガイドがあると良いですよね。例えば、
「早期適用されたKAM全事例の一覧表」とか、
「頻出する内容分類ごとのKAMの一覧表」とか、
「KAMの報告が優良な事例の一覧表」とか、
「企業の開示が優良な事例の一覧表」とか、
「KAMの報告と企業の開示が優良な事例の一覧表」とか。
そんな一覧表から気になったKAM事例にすぐにアクセスできたら、どれほどKAM対応がスムーズに進むでしょうか。ひとつひとつ事例を探す手間は、なにげに時間がかかりますからね。
5つの一覧表が掲載されたKAM本が発売
実は、そんな一覧表が掲載された書籍が発売になります。それは、『事例からみるKAMのポイントと実務解説: 有価証券報告書の記載を充実させる取り組み』(同文舘出版)。2021年2月の発売に向けて、この年始に最終段階に入っています。
この書籍では、こうした5つの一覧表を掲載するために、本文に入る前に、42ページを費やしています。2021年1月1日現在、三校の時点では、次のような構成になる予定です。カッコ内はページ数を表します。
- はじめに (7)
- 目次 (3)
- 内容分類ごとの目次 (5)
- 凡例・略語一覧 (1)
- 本書の読み方 (2)
- <一覧表1>早期適用されたKAM全事例 (12)
- <一覧表2>頻出する内容分類ごとのKAM (4)
- <一覧表3>KAMの報告が優良な事例 (4)
- <一覧表4>企業の開示が優良な事例 (2)
- <一覧表5>KAMの報告と企業の開示が優良な事例 (2)
おそらく、この5つの一覧表が、個々のKAM事例を調べる際に、最も役に立つハズです。ボクがKAM早期適用の事例分析にあたって欲しかったリストであり、また、実際に作成していたリストをそのまま掲載しています。
もちろん、それぞれの一覧表には該当するページ数が併記されているため、そこからKAMの事例や解説に簡単にたどり着けます。エレベーターで行きたい階数のボタンを押すような感覚で、一覧表を使えばアクセスしたいKAM事例と解説のページ数が記載されているのです。
あなたが実施するのは、ページをめくること。これだけ行っていただければ、気になるKAM事例が目の前に広がる、というわけです。正真正銘のガイドブックです。
Amazonをはじめとするネット上では、すでに予約ページが立ち上がっています。あまりにも専門性が高いため、大きな書店でもどれだけ並ぶか、わかりません。「らくらくKAMアクセス」状態を実現するためには、今のうちに予約をしておくことをオススメします。
そうそう、大量に予約された方には、特別な特典も用意しております。こちらもご確認ください。
P.S.
2020年3月期に早期適用されたKAMについて分析した結果は、拙著『事例からみるKAMのポイントと実務解説』にてご覧いただけます。まずは、こちらの紹介ページをご確認ください。