Accounting

2021年10月のセミナー「KAMの開示事例の検討と今後の課題」

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。

 

今日は、KAM(監査上の主要な検討事項)についてのセミナーを開催してきました。緊急事態宣言が解除されたこともあって、リアル会場での開催。もちろん、感染対策は施されている環境での開催です。

主催は、一般財団法人産業経理協会サン。その中で「会社経理分科会」に所属されている企業の方々だけが参加できる、クローズドなセミナーでした。

セミナーのテーマは、「KAMの開示事例の検討と今後の課題」。90分という短い時間ではありましたが、2021年3月期に強制適用となったKAMについての分析結果を披露してきました。

 

実はこれ、来月に発売予定の会計専門誌に掲載される、2021年3月期におけるKAMの分析結果なんです。その内容を、どこよりも早く提供しました。しかも、紙面の制約がないため、情報量も拡大した特別版。リアル会場での開催だからこそ話せる内容も盛り込んでいます。

そんなリアル会場でのセミナーは、個人的には、約1年ぶり。その間、すべて、オンライン配信。収録した動画を配信するケースもあれば、リアルタイムで配信するケースもありました。その配信元は、主催者の会場か、あるいは、自宅。

いずれも共通しているのは、目の前にはセミナー参加者がいないこと。収録カメラやPC画面に向かって、ひたすら話し続けていました。参加者の反応がつかめないため、当初は、はやりにくい面があったのも事実です。まあ、それは直に慣れるので、大きな問題ではありません。

反対に、リアル会場でのセミナーでは、参加者の反応がダイレクトに伝わります。終始、反応が良い人、そうでもない人もいれば、話の内容に応じて身を乗り出す人、乗り出さない人などのリアクションが目に入ります。

そうなると、講師としては興味をもってもらおうと、あの手この手を繰り出します。ここで、ちょっとしたテクニックもありますよね。間をとったり、身振りを大きくしたり、声のトーンを変えたりと、工夫を凝らします。こういう工夫は、収録カメラやPC画面に向かって話しているときには少なくなりがちだと痛感しましたよ。

 

もっと痛感したのは、余談の広がりの違い。やはり、目の前にセミナー参加者がいると、関心を引こうと頑張ってしまいます。当初は話そうと考えていなかった事項まで話すこともあります。

今回のセミナーでは、気候変動リスクについて、開示だけではなく、会計処理や注記への影響にも余談が広がりましたよ。実際の海外のKAM事例を挙げながら、日本でも2022年3月期以降に起こりうる事態の予測を説明しました。

参加者のほとんどが、目つき、顔つき、姿勢が変わっていたので、最も興味をもってもらえた事項だったかもしれません。日本ではまだ大きな話題になっていないため、今日のセミナーのお土産になれば嬉しい限り。

 

今の自分の関心事であることも大きいのですが、おそらく画面越しに話していたなら、この話題に触れることはなかったでしょう。こうした余談の広がりは、リアル会場でのセミナーならではのこと。こういう良さは大切にしたいですね。 

というワケで、今日のセミナー内容に興味をお持ちのときには、来月発売の会計専門誌の告知をお待ちください。余談までは記載していませんが、結構、衝撃的な内容が示されていると思いますので、お楽しみに。

 

P.S.

告知が待てない。そう感じたとき、こちらの書籍をオススメします。この本の中でも、KAMだけを対象とはしない分析を行っていますから。

 

 

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