Accounting

KAM適用後の、経営者と投資家の対話の活用法

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

最近、珍しく肩が凝っていました。もしかすると、花粉症「風」の症状のために、激しいくしゃみによって首の筋を痛めたのかもしれません。他に考えられるのは、一つの姿勢でい続けたために筋をおかしくした。あるいは、先週末にフィットネスクラブに行けなかったことが原因で、体が硬くなっていたのではないかとも考えられます。

 いずれにせよ、この週末は、とにかく体を動かしたい。ということで、昨日の土曜日は、オープンすぐにフィットネスクラブに行きました。いつものボクのコースは、ストレッチ、マシン、エアロバイクの順番。ストレッチとマシンをこなしてエアロバイクのコーナーに向かうと、なんと、どのバイクも使えない。すべて使用されていたのです。

 特に、背もたれのないアップライト型のエアロバイクは、近くのボードに終了時間を記入する運用となっています。そのボードを見ると、まだまだ30分以上は空かない予定。ストレッチもマシンも終わっているため、そんなに長くは待っていられない。そこで泣く泣く帰宅しました。

 で、今日の日曜日は、絶対にエアロバイクに乗ってくると決心。そこで、作戦を立てました。というのも、昨日は、運動したい気持ちが早まったため、普段とは違う時間帯にフィットネスクラブに行っていました。混雑状況もわからずに、自分の気持ちを優先していたのです。

 いつも、日曜日に行く時間帯でも良いのですが、たまに混雑していてエアロバイクに乗れないこともある。でも、絶対に今日は乗りたい。さあ、どうしよう。どうする。

 そうだ、お昼の時間帯なら、食事のために空いているのではないかと推測。で、お昼の時間帯をめがけてフィットネスクラブに到着。作戦どおり、空いていました。念願のエアロバイクのコーナーも誰もいないため、どのマシンも選びたい放題。

 このように他の利用者が、どんな時間帯に行動するかを考えたうえで、こちらの振舞いを変えていくことによって、結果としてストレスなく運動することができました。相手の気持ちや行動を踏まえて、こちらの行動を柔軟に対応していく戦略は成功したのです。

 相手とこちらの行動について、2018年12月に開催したセミナー「上場企業へのKAMインパクト」では、KAM(監査上の主要な検討事項)の早期適用に関する企業側の戦略として紹介しました。

 もっともKAMの早期適用は監査人の判断によるものの、企業として早期適用すべきメリットがあるなら、積極的に協力体制をとっていきたいところ。そこで、ゲーム戦略に基づき、企業としてのKAM早期適用の姿勢をロジカルに説明しました。

 ただ、投資家の動き方をみて、経営者の行動を柔軟に変えていく必要性は、KAMによってますます高まっていきます。KAMに対する投資家の意見を監査人にフィードバックするのはもちろんのこと、経営者としても自身の見解や対応状況を伝えていかなければならないからです。

 こうした経営者と投資家との対話を通じて、自分が知っていることと相手が知っていることとは必ずしも一致していないことを痛感する機会が増えるでしょう。これらが一緒なら特に問題ありませんが、これらが違うときにはコミュニケーションが必要になってきます。

 もし、経営者は知っていながらも投資家は知っていない事項については、自ら開示していくことが必要となる局面もあるでしょう。反対に、経営者は知らないものの投資家は知っている事項については、対話を通じて伝えてもらうことが有益なコミュニケーションとなります。

 この辺りは、もう少し突っ込んでお伝えしたいところ。ちょっとまとめてみますね。フィットネスクラブに行けて最近、気になっていた肩こりも解消されたので、こうした整理に邁進できるハズ。

P.S.

日本におけるKAM早期適用事例の分析について、当ブログでは「財務報告の流儀」というシリーズ投稿で解説しています。ただ、ワンコインの有料コンテンツとして提供しているため、「お試し版」をこちらで用意しています。

P.P.S.

2020年3月期に早期適用されたKAMについて分析した結果は、拙著『事例からみるKAMのポイントと実務解説』にてご覧いただけます。まずは、こちらの紹介ページをご確認ください。

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