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セミナービジネスの新潮流

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あなたのビジネスが、何かの原因で行えなくなったら。そんなことを考えさせられるニュースがありました。それは、中嶋イッキュウさんに関するニュース。

 彼女は、ジェニーハイというバンドでヴォーカルを務めています。このブログでも何度か触れたことがありました。元々は、tricotというバンドのヴォーカル。今月末にはメジャーアルバムをリリースし、また、ツアーも始まります。

 そんな中で、今日の2020年1月16日、「TOKYO CUTTING EDGE Vol.3」という音楽イベントに出演する直前に、お詫びとご報告が発表されました。何でも、中嶋イッキュウさんの喉の不調が続いていたようで。できる限りの事はしてきたものの、万全の状態には至らなかったことから、歌うことができないとのこと。

 ただ、彼女はヴォーカルだけではなく、ギターも担当しています。そこで、今日のイベントでは、メジャーアルバムから全新曲、全インストバージョンで演奏すると発表しました。「バンドの底力で、今日しか出来ないスペシャルな日に変えます。」との意気込みも添えて。

 これ、ヴォーカルだけだと、こうした対応はできません。むしろ、ファンにとっては貴重なライブになるでしょう。こうした事態が起きなければ、インストだけでライブを行うことはないから。後に伝説となる可能性だってあります。

 翻って、自身が講師を務めるセミナーに置き換えてみました。もしボクが話せない事態となったら、どう対応しようかと。バンドのヴォーカルが歌えないように、セミナーや研修の講師が話せないのは、かなりのピンチ。

 実際、花粉症の季節にセミナーや研修の講師を務めるときには、鼻がつまるため、声を出すのが万全ではありません。この季節でのセミナーを避ける方法が考えられるものの、会計をテーマとしたものは、3月末決算に間に合わせようとすると、どうしても2月から4月上旬にかけての開催となります。もう、モロ、花粉症の時期。だから、避けるのではなく、向き合う必要があります。

 ヴォーカルなしのインストライブのような対応ができるのでしょうか。発声なしのセミナー講師はどうやって行えばよいのでしょうか。

 ひとつの解決策として、リアルの場でのセミナーにしない方法が考えられます。そう、オンライン講座とするのです。具体的には、次の2つの方法が挙げられます。

 1つ目は、オンライン講座を生中継するもの。どこかの室内から、講座をオンタイムで配信するのです。外に出なければ、花粉症の被害を軽減できます。タイムリーなテーマなら、この方法が適しています。

 2つ目は、録画したオンライン講座を視聴できるようにするもの。時間軸をずらす対応です。花粉症がひどくならない時期に講座を録画しておけば、万全の体調でセミナーの内容を届けることができます。時期を問わないテーマなら、これによることもできます。

 おそらく、今年のオリンピックの後には、セミナーや研修をオンラインで受けることが今よりも普通になってくると見込まれます。オリンピックが開催されている時期の通勤を減らすために、テレワークの技術が普及し、また、それによる働き方を体験する人が増えるから。

 働くために会社に行かなくても大丈夫だという認識になると、セミナーを受けるためにセミナー会場に行かなくても大丈夫だという認識にもなるでしょう。開催場所にとらわれないため、どこにいても受講できるのは、参加者側のメリットにもなります。

 もちろん、リアルの場だからこその体験も大事なのですが、コンテンツだけ得られれば良い場合には、オンラインでも十分。今の若い子は、スマホで授業を受ける体験をしています。そんな世代が増えていくと、オンライン講座が普通だという認識にシフトしていきます。

 反対に、リアルの場に出掛けるのは、講師が好きだとか、参加者との交流を期待しているとかいった理由が今以上に強くなる。これは、音楽シーンと同じ。配信による音楽でアーティストやバンドを好きになると、今度はライブに行きたくなる。

 だから、ボクは、中嶋イッキュウさんのヴォーカルやギターをライブで観たくなる。そんな理由も理解できた一件、でした。

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