ビジネスの基本は、リスト。顧客リストであったり、見込客リストであったりと、連絡が取れる数が多いことが大事。ビジネスモデルの要素のひとつである「キーリソース」に相当しますね。
世界的なマーケッターであるダン・ケネディ氏も、このことを繰り返し、繰り返し話していたっけ。売上を作るための顧客リストではなく、顧客リストを作るための売上なんだという趣旨の話もありました。リストを作り、また、維持していくことで、いつでも売上を立てられるようになるという意味で。
店舗ビジネスで厳しいのは、このリストを作っていないケース。常連客がいても、彼ら・彼女らにアクセスする手段がないから。
ボクも、飲食店や書店、床屋など通っているお店があります。しかし、どのお店も、ボクの連絡先を聞いてこない。メルアド、住所、電話番号などなど。お店側としては、ボクが訪れることをただ待つしかない状態なんです。
こうしたお店のうち床屋さんは、スタンプカードを発行しています。支払った料金に応じてスタンプが押され、それがすべて貯まると特典がある仕組み。スタンプカードの裏には名前や住所を記載する欄があるのに、記入しなくても特典を提供しています。
いつも特典をもらうたびに、「もったいないな~」と感じています。その記載を条件に特典を渡すことにすれば、自ずと顧客リストが構築されていくから。しかも、一度だけ訪れたお客さんだけではなく、何度も足を運んだ常連さんの情報。こんなに熱いリストはなかなか手に入りません。
このリストを活用することで、来店の日時を誘導することができます。お店が混んでいるからといって、他の床屋に流れていくことがなくなるのです。売上をある程度、コントロールすることも可能になります。これが、マーケティングの秘訣に他なりません。
だから、ひとたび、新型コロナウイルスのような通常ではない事態になると、リストがないばかりに、お店側からアプローチできなくなる。もちろん、外出の自粛を求められているため、飲食店が遠くに住んでいる人を呼び込むことは難しい。しかし、もし近所に住んでいるならマーケティング次第で売上を立てられる可能性があります。
例えば、これまで店舗内だけの飲食を提供していたところ、テイクアウトも始めたとしましょう。しかし、テイクアウトを始めたことは、お店に行かなければ知ることができない。いくらホームページに記載したところで、記事にアクセスしなければ永遠にテイクアウトのことは知らないまま。
もし、顧客リストがあり、お客さんに直接、連絡ができたなら。テイクアウトを始めたことも、毎日のメニューも、場合によっては特典もお知らせすることができます。お客さんの手に持っているスマホに、メールやアプリなどで通知することができる。
やっぱり、リストは最強なんですよ。そのことを再認識させられた本がありました。それは、コンテンツ・マーケティングで著名なジョー・ピュリッジ氏による『コンテンツ・インク戦略』(ダイレクト出版)。
この本の中で提唱されている起業モデルのポイントは、顧客リスト。SNSを通じて、コンテンツを定期購読してもらうことによってリストを構築していきます。それをマネタイズしていく方法を説いています。
そこで紹介されている事例では、ブログなどからメルマガの購読者を増やすことがゴールとして設計されています。メルマガの読者が顧客リスト、見込客リストという訳です。そのことが徹底されているのです。
先日、ボクが受講したセミナーでは、あるソーシャルメディアを育てていく方法がテーマでした。そこでのゴールも、リスト構築。そのソーシャルメディアを拡大していくことでメルアドを入手することが真のポイントでした。
これからのビジネスは、新型コロナウイルスのような事態に備えるためにも、リストを構築していく必要がありますね。それは店舗展開しているビジネスはもちろんのこと、そうではないビジネスでも取り組まなければなりません。
おっと、それはボクも同じ。ぜひ、「ABCバンブーメルマガ」にご登録くださいませ。