Business model

ウィズ・コロナ時代に向けたマーケティング

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

マーケティングは、世の中の流れを読むことが大事。これから流れがどこに向かうかを察知したうえで、次の手を打っていく。多くの人が同じ方向に向いているときほど、対応しやすいことはないから。

 そういう意味では、新型コロナウイルスが多くの人々の生活や興味、関心に影響を与えました。緊急事態宣言によって外出自粛が求められる中で、自宅でできることに流れが向きました。

 例えば、オンライン飲み会もそのひとつ。外に出られない、人と交流が持てない。そういう状況において、対面で、かつ、お酒を飲む「場」として、オンライン飲み会が重宝されました。ボクも4月、5月の2ヶ月間で、複数回、開催しましたよ。

 ただ、気をつけたいのは、これは外出が規制されている中でのこと。緊急事態宣言が解除されると、そうではないときとは相対的に重宝されない。人々の置かれた環境が変わったのです。

 もちろん、解除の直後から、かつてのような飲み会が復活するものではありません。心配が残るため、少人数で行ったり、短時間であがったり、換気の良いお店を選んだりと、3密を回避する傾向は続くでしょう。

 やがて、いかにリアル飲み会が開催できるかに頭を働かすようになる。本心としては会って話をしたいため、それを実現するための方策を考えるのが人間ってもの。あれだけの窮屈な想いを、ほぼ全員が同時期に体験したのですからね。オンラインよりもリアルの方向に動いていくと、容易に想像がつく。

 だからといって、ビジネスモデル的に、オンラインというチャネルが不要にはならない。これまでリアルの場でのチャネルしかなかったことの問題点が明らかになったから。これは手当しておくべきリスクです。手当しておかないと、同じ状況になったときに、また、あの状況に陥ってしまう。

 とはいえ、オンライン一辺倒になるのもリスク。顧客がリアルの場を求めているときに、オンラインしかチャネルがないと、先ほどの反対の問題点が浮かんでしまう。どちらのチャネルにも対応できるようにしておくことが必要なんです。

 オンラインとリアルの2つのチャネルを持ったときに、これからの世の中の流れは、リアルに向かうはず。それも、かつてのようなリアルではなく、3密に対処したリアルのチャネル。密閉、密集、密接にはならないリアルの場。

 そういう意味では、セミナーについても気をつけたい。業界ではもっぱら、今後はオンラインセミナーが大事だと言われています。それは間違いないでしょう。しかし、オンラインという1つのチャネルではいけない。

 セミナーの受講者には、オンラインセミナーを望む人もいれば、リアルの場でのセミナーを望む人もいます。後者の人たちは、緊急事態宣言によってリアルでセミナーを実施できなかったため、うっぷんが溜まっています。早く、他の参加者と交流したい、リアルの場で講師から学びたい、と。

 オンラインセミナーで上手く行ったのは、緊急事態宣言の前から仕込んでいた人達だけ。緊急事態宣言の解除によって流れが変わるなら、そこにフォーカスしないと、また後手に回ってしまいます。

 というワケで、ボクも緊急事態宣言の間はオンラインセミナーの方法を学び、かつ、テストも行ってきました。それはそれで、今後も手掛けていくでしょう。

 一方で、リアルの場を求めている人達にも目を向けて、3密を避けたセミナーを開催すべく、検討を進めています。今日、あるメルマガが届きました。その中にヒントを得たため、その実現を構想しているところ。具体的には・・・、それはまた別の話。

『東京改造計画』から学ぶイノベーションの起こし方前のページ

情報バラエティ番組から持続可能な仕組みを学べ次のページ

関連記事

  1. Business model

    コロナでどうする、どうなる、セミナー開催

    最近のメディアは、コロナウィルスの話題で持ちきり。亡くなられた方もい…

  2. Business model

    IPOへの一番の近道

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。…

  3. Business model

    ビジネスの現場を疲弊させる「バシャ男」

    今日も、「勢いバシャ男」に出逢いましたよ。ご存知ないかもしれませんね…

  4. Business model

    ユーミンの成功は大量行動にあり

     今日は、2019年1月19日。松任谷由実サンの誕生日。そう、去年の…

  5. Business model

    ブランド・ネームを生み出すための虎の巻

     今日は、ネーミング・ワークショップのファシリテーターを務めました。所…

  6. Business model

    ビジネスモデルの根幹を成すのは顧客の特定

    学び続けることで、新たな気づきが得られますね。先日も、それを痛感する…

  1. Accounting

    寄稿「有報『監査役監査の状況』のヒントも? 『監査人の交代』の英国KAM事例」
  2. FSFD

    【制度開示の「孤独」を超えて】『サステナビリティ開示の最前線』が3周年を迎えて思…
  3. Accounting

    書き初めで、物語を描く
  4. FSFD

    基準の未来を左右する戦略的コメント:SSBJに投じたコメントの真意
  5. Accounting

    『リースの数だけ駆け抜けて』最終話「再会のモデル」
PAGE TOP