もしも文豪ゲーテが、財務報告に携わったなら。「一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ」の言葉どおり、財務報告の流儀を求めるでしょう。
そこで、KAM(監査上の主要な検討事項)を早期適用した事例から、財務報告のあり方について考えていく連載が、この「財務報告の流儀」シリーズ。今回は、次の事例を取り上げていきます。
(1)事例
証券コード 3199
会社名 綿半ホールディングス㈱
業種 小売業
開示書類 有価証券報告書
決算日 2020年3月31日
監査法人 太陽有限責任監査法人
会計方式 日本基準
(2)早期適用によるKAM
連結財務諸表に対するKAM
・小売事業における固定資産の減損
・のれんの評価
・工事進行基準の適用による工事収益
個別財務諸表に対するKAM
・関係会社株式の評価
この事例から学ぶべきポイントは、次の3点です。
・会計上の見積りの重要な仮定レベルでの認識共有
・工事進行基準だからKAMとなるのか
・連結と個別のKAMの書き分け好事例が登場
開示された内容の引用は一部のため、残りの文字数はほぼ解説に相当します。同社の有価証券報告書をご準備いただき、実際の開示を確認しながら、財務報告のあり方を学んでいきましょう。
ただし、お手軽に読んで行動に移さない人には、この記事は向いていません。だからこそ、有料というハードルを設けています。
いかに財務報告を良くしていくかに真摯に向き合っている人こそが、この先にお進みください。(注:無料の「財務報告の流儀(お試し版)」はこちらから。)
P.S.
この解説がベースになった書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)はこちら。