Accounting

財務報告の流儀 Vol.018 トヨタ自動車、PwCあらた

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

 文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ」と話していたのだから。

 そこで、KAM(監査上の主要な検討事項)を早期適用した事例から、財務報告のあり方について考えていく連載が、この「財務報告の流儀」シリーズ。今回は、次の事例を取り上げていきます。

(1)事例

証券コード 7203

会社名 トヨタ自動車㈱

業種 輸送用機器

開示書類 有価証券報告書

決算日 2020年3月31日

監査法人 PwCあらた有限責任監査法人

会計方式 SEC基準

(2)早期適用によるKAM

連結財務諸表に対するKAM

  • 製品のリコール等の市場処置にかかる債務
  • 小売債権に対する金融損失引当金

個別財務諸表に対するKAM

  • 製品のリコール等の市場処置にかかる債務(連結のKAMと同一内容。省略はしていない)

 今回の事例から学ぶべきポイントは、次の3点です。

  • 会計上の見積りに関する主要ではない仮定
  • 記述情報を充実させようと取り組んでいる場合の留意事項
  • 早期適用においてKAMの参照先はどう記載されたか

 同社の有価証券報告書をご準備いただき、実際の開示を確認しながら、財務報告のあり方を学んでいきましょう。いかに財務報告を良くしていくかに真摯に向き合っている人だけ、この先にお進みください。 (注:無料の「財務報告の流儀(お試し版)」はこちらから。)

 

P.S.

この解説がベースになった書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)はこちら。

 

 

財務報告の流儀 Vol.017 デンソー、トーマツ前のページ

【お願い】収益認識プロジェクトに関するアンケート次のページ

関連記事

  1. Accounting

    収益認識の新基準の消化仕入れと消費税

    収益認識の新基準のお話し、皆さん、気になるよーで。昨日の投稿「収益認…

  2. Accounting

    証券アナリストのKAMの活用方法って、実は

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。…

  3. Accounting

    『「のれんの減損」の実務プロセス』の第2章を語る

    2022年7月に、『伝わる開示を実現する「のれんの減損」の実務プロセ…

  4. Accounting

    本邦初公開、「シン・収益認識」

    シン・収益認識によって得られたものとは?あっ、「シン・収益認…

  5. Accounting

    2021年の後発事象セミナーの裏側

    3時間、話しまくってきましたよ。それは、後発事象をテーマにしたセミナ…

  6. Accounting

    他にはない、2021年3月期のKAM分析

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、の竹村純也です。…

  1. Accounting

    コンテンツ化に必要な、文字の「見える化」
  2. Accounting

    会計エンタメ「恋愛会計 ~Love Accounting~」構想
  3. Accounting

    後発事象のエンドは誰が決めるか
  4. Accounting

    アニュアルレポートの探し方のトリセツ
  5. FSFD

    監査の指摘原因はサステナビリティ開示とのコネクティビティ
PAGE TOP