Accounting

財務報告の流儀 Vol.040 日本取引所グループ、トーマツ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

 文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ」と話していたのだから。

 そこで、KAM(監査上の主要な検討事項)を早期適用した事例から、財務報告のあり方について考えていく連載が、この「財務報告の流儀」シリーズ。今回は、次の事例を取り上げていきます。

(1)事例

証券コード 8697

会社名 ㈱日本取引所グループ

業種 その他金融業

開示書類 有価証券報告書

決算日 2020年3月31日

監査法人 有限責任監査法人トーマツ

会計方式 IFRS基準

(2)早期適用によるKAM

連結財務諸表に対するKAM

  • 収益認識に関するIT統制の評価
  • ソフトウェア及びソフトウェア仮勘定の評価
  • 株式会社東京商品取引所の連結子会社化

個別財務諸表に対するKAM

  • 関係会社株式及び関係会社出資金の評価

 今回の事例から学ぶべきポイントは、次の3点です。

  • 来期も同じKAMが報告される場合の実務上の工夫
  • システム投資で忘れがちな会計上の論点
  • KAM決定理由で珍しかった「通例ではない取引」

 同社の有価証券報告書をご準備いただき、実際の開示を確認しながら、財務報告のあり方を学んでいきましょう。いかに財務報告を良くしていくかに真摯に向き合っている人だけ、この先にお進みください。(注:無料の「財務報告の流儀(お試し版)」はこちらから。)

 

P.S.

この解説がベースになった書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)はこちら。

 

 

財務報告の流儀 Vol.039 松井証券、PwCあらた前のページ

財務報告の流儀 Vol.041 第一生命ホールディングス、あずさ次のページ

関連記事

  1. Accounting

    『実験思考』から感応度分析の推進を学ぶ

     学校の授業でよくある光景。「はい、ここ重要だから、もう一回言います…

  2. Accounting

    収益認識の新基準に関する経理の悩み

    「そんなの、経理部の仕事だろ」営業部長がこちらに資料を投げつ…

  3. Accounting

    ASBJにみる、KAMの新しい活用方法

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。…

  4. Accounting

    KAMの記載は短いほうが良いか、長いほうが良いか

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。…

  5. Accounting

    会計不正リスクに立ち向かう!最新事例と独自ツールで学ぶ実践的対応策

    近年、企業における会計不正リスクへの関心が急速に高まっています。私自…

  6. Accounting

    金融業のKAMは特殊だと思い込んでいました。しかし、読み始めると・・・

    こんにちは、KAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。KAM…

  1. Accounting

    『リースの数だけ駆け抜けて』第4話「定期契約の罠」
  2. Accounting

    財務諸表の表示チェックリストをアプリ化したら
  3. Accounting

    内部統制基準等の公開草案は、審議時からこう変更された
  4. Accounting

    寄稿「英国の開示事例から学ぶ 収益認識基準への監査役等の対応ポイント」
  5. Accounting

    アメリカのCAMがイギリスのKAMと違うところ
PAGE TOP