企画書を書く。あなたは、そこに何を書きますか。
振り返ると、ボクはいくつも企画書を書いてきました。本を出版するときはもちろんのこと、組織に属していたときにも企画書を書いて実行部隊を幾度も立ち上げてきました。今日も、ある企画書の提出に向けて、検討を進めていました。
企画書の体裁は、いつもバラバラ。定まったものはありません。盛り込むべき要素として共通するものはあるけれど、毎回、同じ様式とはしていません。その理由は、フォーマットを知らなかったから。偉そうに言えるような理由ではありませんね。
ただ、その多くは企画にゴーサインが出ました。つまり、成果が得られていたのです。そうした企画を振り返ると、2つのパターンがあることに気づきました。1つは、強烈な想いがあったもの。もう1つは、依頼があって応じたもの。でも、これらは根本的には同じこと。
今日の2020年9月28日、それが腑に落ちたのは、ある本を読み返したから。今回の企画書を書くにあたって、ブックライターである上阪徹サンの『企画書は10分で書きなさい』(方丈社)をあらためて確認したのです。
著者いわく、企画とは課題とその解決方法を記したもの。その企画が提供するものを受け取る人に対して、課題を解決してあげることが企画だと説明します。要は、問題解決です。問題や課題を解決するからこそ、その企画は成立するのです。
この定義に照らすと、ボクの企画の2パターンのうち、強烈な想いがあったものとは、まさしく誰かの課題を解決すべく提案したものでした。ある対象者の課題や問題を解決する、軽減することが発端となっていたのです。問題解決そのものです。
もう1つのパターンである依頼とは、依頼者が課題と考えたことがあるから、ボクにお声がかかっています。その課題を解決するために、「こいつは書いてくれる」「実行してくれる」と期待されたからこそオファーがあったのです。これも問題解決ですよね。
ボクの観測では、企画が通っても成功しない人は、この課題が的を射ていないことが多い。そういう人も、課題や問題点を企画書に記載しています。しかし、それが推測に過ぎない。事実に基づいていないのです。
「きっと、これが課題に違いない」「これが問題だと思う」というスタートは大事ではあるものの、それを裏付けなければ、単なる思い込み。本当の課題や問題からはかけ離れているため、その解決に至らないのです。
ボクの企画では、強烈な想いのパターンは裏付けがあるから提案しています。推測はするけれども、そこで終わることはない。何かしら事実を確かめます。確実に課題や問題があるため、それを解決すると成果が得られるのです。
依頼があるパターンは、依頼者に課題が確実にあります。もっとも、依頼者が推測に過ぎないときには、それに基づく企画は成功しません。そのため、依頼者の課題を深く掘り下げていく作業が必要になります。
今日、手掛けていた企画書も、依頼者の課題を踏まえて、真の課題を探っていました。その結果、依頼者が発した一言がキーであったことに納得しました。それは、今のボクの方向性にもマッチした切り口。
今回の企画書は、課題とその解決方法をメインに作成しています。また、新しい様式で企画書を書いています。そういう意味では、企画書のフォーマットよりも、企画そのものの方が大事と説く上阪徹サンの主張に大いに賛成。
ちなみに、この企画が通って実際にローンチされるのは、1年数ヶ月の先のこと。あるものの公表を待ちたいため、この時期に設定しました。さて、これから時間をかけて素材を集めていくとしますか。