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企画書に必要なのは、たったの2つ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

企画書を書くのは、好きですか。これまで、何かしらの企画書を出すことが求められた機会もあったハズ。ボクも、事務所内での新規プロジェクトの立ち上げだったり、単行本の提案だったりと、企画書を書く機会があります。

しかし、企画書が好きかと聞かれて、「ハイっ!」と即答できる人は少ないのではないでしょうか。そもそも何を書くべきものなのか、モヤモヤ~っとしていて、よくわからないシロモノ。でも、何かを書いて提出しなきゃいけない場面に置かれている。

何か良い見本が転がっていないかとネットで調べてみても、グッとくるようなものには、なかなか巡り会えない。企画書のコンサルや講座の案内ページもあるけど、イチから学んでいる時間もない。

で、それっぽいものを作って、口頭説明でその場を何とかしのぐ。そんな場面が過ぎると、企画書のことはすっかりと忘れてしまいます。しばらく経って、気づけば、また企画書が必要な場面に立たされる。その繰り返し。

そんな中、上阪徹サンが、2018年5月に『企画書は10分で書きなさい』(方丈社)という本を上梓されました。

 

毎月、ブックライターとして本を出版している方だけあって、企画に携わる機会やその企画が通った経験が多いのは間違いない。これでもう企画書に悩むことはない。

そう思いながらも、喉元すぎれば何とやら。企画書が必要な場面が過ぎると、つい他の本に目が行ってしまいます。この本がずーーーっと気になりながらも、読むことがなく今日まで来ていました。

しかし、ついに、この本を読むに至ったのです。というのも、ちょっと力の入った案件の企画があるから。この企画書の提出までに1週間ほど時間があるため、急いで本を取り寄せました。

さすが、上阪徹サン。企画書に必要なのは2つだと説きます。ここまでシンプルに整理されると気持ちがいい。まるで、中谷彰宏サンが『面接の達人』(ダイヤモンド社)の中で、面接に必要なのは「自己紹介」と「志望動機」だと言い切ったときと同じような爽快感を覚えました。

企画書の場合には、「課題」と「その解決方法」の2つ。企画の成果を受け取る人が、どのような課題を抱えているのか、また、それをどのようにして解決していくのか。この2つが基本だといいます。

ビジネスでも、顧客がどのような悩みや不満を感じているかを理解することから始まります。プライベートにおいて、ビジネスにおいて、どんな課題があるのかを探るのです。クレイトン・M・クリステンセン教授による「ジョブ理論」は、まさにこのこと。

顧客の課題を明らかにした次には、その解決方法を提示する必要があります。ビジネスモデル・キャンバスでいう「バリュープロボジション」、つまりは、顧客に提供する価値。

このように、ビジネスでも企画書でも、ユーザーの課題が何か、それを解決する方法はこう考えるので、この提案に乗ってみませんか、と問う点は同じ。なので、企画書で必要なのは「課題」と「その解決方法」の2つだという説明は腑に落ちました。これで、モヤモヤが晴れました。

ということは、ジョブ理論やバリュープロボジションという、いつもの発想やツールで企画書を作っていけば良い。そこに、セールスレターの方法論を載せていけば、「企画書にゴーサインを出す」という行動を効果的に呼びかけることもできます。なんだ、普段どおりでいいんじゃん。

こうして基本となる2点を抑えることができたので、悩むことなく企画書を書いていきます。えっ、何の企画かって? それはまだ秘密。でも、そのユーザーはあなたかも。あなたの悩みや不安を解消していきますよ。

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