行ってきましたよ、神田昌典サンの講演会。『2022』全国縦断講演ツアーの東京会場。あっ、最近は名字を少し変えて、神田昌典サンでしたね。
2019年の東京会場は、プレミアム講演会として開催されています。しかも、場所は商売繁盛を祈願する神田明神のホール。2019年の潮流をお話しされていました。
ボクは、講演の内容を聞きながらも、セミナー講師やファシリテーションという立場からコンテンツの構成を分析していました。ひとつひとつ順を追って、最後に行動を後押しする流れはさすが。「あっ、これ、今度、使ってみよう」と思うものもありました。
加えて、ボクが感心したのは、参加者の巻き込み方。セミナー冒頭で参加者を講演のほうへ引きつけるのが、抜群に上手なんです。
具体的にいうと、質問を投げかけます。この質問への回答に挙手してもらうのです。「~というかたは、どれくらい、いらっしゃるでしょうか」という感じで。しかも、ボクの統計上、質問の数は3つ。
3つも質問を投げかければ、どれかに該当するだろうから、参加者は一度くらい手を挙げるハズ。呼びかけに応えてもらう行動をとってもらうことによって、その後の説明を聞いてもらいやすくなる。そういった心理的な効果を狙っていると考えていました。
こうした背景を知ると、実践してみたくなりませんか。ボクは実践したくなります。そこで、セミナーや研修の冒頭で、こうした3つの質問を投げかけた経験があります。
しかし、しかし、しかし。
同じように質問を投げかけてみても、何か違う。もちろん、参加者から手を挙げてもらってはいるものの、その後の流れがどうもスムーズに行かない。神田昌典サンのように、参加者を上手に巻き込めていない感が拭えないのです。
質問の作り方がいけないのかも。確かに、その場で作った質問を投げかけているので、その質問である意味や戦略がないのは事実。でも、どうすれば良いか、うまい方法は見つからないまま。ところが、講演会の構成をふと考えている中で、「もしかしたら」とピンと来たのです。
ボクは、セミナーや研修の内容を3部構成で作っています。ボクに限らず、3部構成としている講師は多いでしょう。ストーリーの鉄則ですからね。
つまりは、3つのことを話しています。一方で、質問の数は3つ。どちらも3つなんです。ハイ、ここで繋がりました。
ここで、セミナーや研修の冒頭では、3つの内容に応じた質問を投げかければ良いんじゃないか、という仮説を立ててみました。
ボクのセミナーや研修で多いパターンは、必要性、具体的な内容、今後の進め方という3部構成。だったら、セミナー冒頭で投げかける質問もこれに絡めて作ると、次のとおり。
「~の必要性について知りたいという人は、どれくらい、いらっしゃるでしょうか」
「では、~の内容を具体的に知りたいよ、って方はどれくらいでしょうか」
「これから、~をどう進めていくかを理解したい方は、挙手していただけるでしょうか」
このようにセミナーの構成に応じた質問にすると、手を挙げてもらえるだけではなく、その後の流れも良くなりそうじゃありませんか。
ちょうど今月は、ワークショップ型のセミナーと座学の研修を予定しているので、そこで試してみようっと。