Business model

ラグビーワールドカップ2019から学ぶファンの作り方

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

ビジネスで、ファンを作り出していく。これができれば、ビジネスの継続と拡大がやりやすくなりますね。そのため、どの企業もファンを作り出すことに注力しています。

 このときに、SNSで発信しようとする企業もありますが、必ずしもファンを作り出せていません。ファンを作り出すためには、2つのことが欠かせません。それをラグビーワールドカップ2019日本大会で学びました。

 今日の2019年10月5日は、日本代表がサモアとの戦いに勝ちました。スコアは38対19。しかも、トライを4つ決めたため、ボーナスポイントの1も獲得。これで、予選プールAで3連勝。いやいやいやいや、すごいことになりましたよ。

 この試合が行われている間、ひとときも見逃すまいと、ボクはテレビの前で釘付け。でも実は、ひとつの試合を最初から最後まで観戦したのは、今日が初めてのこと。

 ワールドカップが始まるまでラグビーをちゃんと観戦した経験はない。また、ワールドカップが始まっても、最初からすべてを観戦していたワケでもない。それなのに今日は、面白がって試合の一部始終を観戦していたのです。

 これ、不思議な現象だと思いませんか。ワールドカップが始まって、まだ、2週間程度。そんな短い期間に、ここまで夢中になって試合を観戦するようになっているのです。いわば、ラグビーのファンが作り出されたワケです。

 ここには、2つのことが挙げられます。ひとつは知ってもらうこと、もうひとつはストーリーです。

 そもそも知ってもらえていなければ、ファン化することなんてあり得ません。認知されていないのだから、誰の心も動かないのは当然。とはいえ、ただ認知されるだけでもダメ。深く認知されることが、ファン化にとって重要なんです。

 今回のラグビーも、ワールドカップが始まる前までは、何も知らない状態でした。やがて、試合を少しずつ見て、ルールをひとつずつ理解し、選手をひとりずつ覚えていく。すると、あら不思議。ラグビーに興味を持つようになっているじゃありませんか。

 ただ、ここまでの段階では、ファンといえるほどには熱中しません。ファン化するためには、もうひとつのストーリーが欠かせません。

 これまで、日本代表はワールドカップで決勝トーナメントに進めたことがありませんでした。こうした過去の実績を踏まえると、今回はどこまで決勝トーナメントに近づけるかどうかが、大方の関心事だったのではないでしょうか。

 それが初戦のロシアに勝利。続く、世界ランク2位のアイルランドにも勝利。海外のメディアからも予想外の勝利を驚きながらも、日本代表のプレーを称賛しました。

 そうした中で迎えた3戦目は、サモアとの戦い。日本代表のほうが世界ランキングは上位であるものの、決勝トーナメント進出にあたっては確実に勝っておきたい試合。

 このように、予想外の勝利も収めていながらも、簡単に決勝に進める訳でもない状況。サモア戦の行方に、否が応でも注目が集まります。ね、ストーリーに巻き込まれてしまうでしょ。ファンを作り出すには、このストーリーが大事なのです。

 しかし、多くの企業は認知のための広告やマーケティングには注力していても、ストーリーを使ってファンを作り出すことまでには気が回っていない。認知とストーリー、この両輪がファン化のためには不可欠なのです。

 ファンにまでなった顧客は、あなたがビジネスで提供する価値をもっと手に入れたくなります。「次の製品やサービスはまだか」と待ち焦がれるようになる。そう、ボクが4戦目となるスコットランドとの試合を早く見たいと思っているように。来週の2019年10月13日が楽しみです。

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