Business model

ブランド・ネームを生み出すための虎の巻

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

 今日は、ネーミング・ワークショップのファシリテーターを務めました。所属する事務所で、あるサービスのブランド・ネームを検討する会で、進行役を務めたのです。

 実は昨年、別のプロジェクトで、このネーミング・ワークショップを実施したことがあります。ベースとした方法論は、Alexandra Watkinsサンによる『Hello, My Name Is Awesome: How to Create Brand Names That Stick』。ネーミングに関するブレインストーミングのやり方が多く紹介されている本です。

 ボクもプロジェクト・メンバーであったため、ファシリテーターも兼ねながら、4人の参加者とともにブランド・ネームを考えていきました。そのときに与えられていたのが2時間程度であったため、ネーミングのブレインストーミングはやや駆け足で進行。

 とはいえ、皆が納得するブランド・ネームを考案できました。ワークショップの開始前には誰も想定していなかったようなネーミングに、誰もが満足。ネーミングの方法論を知らなければ、決して辿り着くことのない名前が生まれました。

 そのときに参加していた一人が責任者となっている別のプロジェクトで、これから開発していくサービスの名前を検討するところでした。そこで、ボクにお声がかかった次第。

 前回のワークショップよりもブレインストーミングに時間を取りたいとのリクエストがあったため、今回は倍の4時間を設定しました。ボクはそのプロジェクトには関わっていないことから、ファシリテーターに徹しながら、6名の参加者を促していきます。

 30分ほど時間はオーバーしてしまいましたが、皆が納得のいくブランド・ネームを生み出すに至ったため、一安心。ブレインストーミングでアイデアを発散していくフェーズは本に基づきしっかりと作り込んでいたため、順調に進んでいきます。

 実際、6名が、1時間半ほどのブレインストーミングを積み重ねた結果が、今回のブログにアップした写真。付箋1つにアイデアが1つ記載されています。一部、重複しているものはあるものの、その数は片手で足りるほど。よって、400個はゆうに超えているかと思います。

 ブレインストーミングの経験がある人なら、この数の多さに驚くハズ。腕組みをしてウンヌン考えているだけでは、ここまでのアイデアは生まれにくいからです。反対にいえば、ここまで発想を広げられる方法論があることを意味しています。

 ただ、今日の反省点を挙げるなら、広げた発想を絞り込んでいく手順が、十分に練られていなかったこと。というのも、あの洋書にはブレインストーミングの方法論はたくさん紹介されているものの、そこから収束させてブランド・ネームに到達するまでの手順はさらりと終わっているため。

 そこでボクは、とっさにFORTHイノベーション・メソッドを援用してみました。これは、ハイス・ファン・ウルフェン氏が、『START INNOVATION ! with this visual toolkit.〔スタート・イノベーション! 〕―ビジネスイノベーションをはじめるための 実践ビジュアルガイド&思考ツールキット』(ビー・エヌ・エヌ新社)で紹介している手法。

 いくつかのプロジェクトでFORTHイノベーション・メソッドを使ってきたことから、そこでのアイデアの収束の方法論が使えたのです。今、振り返れば、アイデア収束のワークショップをもう少し取り入れても良かったかなと。400を超えるアイデアからブランド・ネームの原石となるものを、ちょっとは上手く拾えた気がします。

 次にネーミング・ワークショップを行うときには、アイデア収束のフェーズでFORTHイノベーション・メソッドを取り込むことにします。すると、4時間でブランド・ネームに辿り着けることができるハズ。

 こうしてコツコツと実践することによって、次の改善に繋げられますね。あなたは何をコツコツと積み上げますか。

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