Career

ファシリテーションのトリセツ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

今日は、ファシリテーターとして頑張りました。だって、昨年までボクが務めていた新人向けの一日研修を、今年は、信頼できる仲間のひとりが担ってくれたから。

 その研修は、ボクの中では力作だと勝手に思っているひとつ。ここ3年くらいはボクが講師を担当していました。なので、愛着がある講座。

 しかし、今年はそれを手放しました。講座をゼロから作り、また、実績も構築してきたため、そろそろ他の人に担ってもらっても大丈夫かと考えたから。ずっと、ボクが講師をするのも、新陳代謝が進みません。

 そこでボクがこの講座を手放したときに、手を挙げたのが、彼でした。彼なら間違いない。何事も卒なくこなす優秀な男だから。彼は優秀だから、つい、天才なんじゃないか、なんて周りからは思われるタイプ。

 でも、ボクは知っています。彼が、幅広にアンテナを広げ、これはと思うアイデアを研究し、自分なりに解釈して実務に適用する人だということを。地頭が良いのはもちろんですが、それ以上に見えないところで相当の研究と努力を重ねている人。

 だから、ボクは彼が講師を務める講座を盛り上げようと、予定のないファシリテーターを買って出ました。簡単にいうと、前座を務めたのです。

 というのも、セミナーや研修は本編に入る前が大事だから。いわゆる前座のパートで、いかに参加者の関心を惹き付け、高めることによって、伝えたいコンテンツを聞いてもらえる姿勢が作られるからです。

 彼の持ち時間は、本編のみ。ボクが講師を務めていた頃は、その前の30分を使って、関心を高めることを行っていました。ところが、今回はそれを担う人がいない。

 だったら、ボクが出るしかないでしょ。いつもよりも気持ち早く出社して、講師を務めようとしている彼に、こう伝えました。

「キミのために、オーディエンスを温めておくから」と。

 ここで行ったエクササイズは、周りの人の名前を、しかもフルネームで覚えていくもの。周囲にいる人が知らない人ばかりだと、学習モードに入れません。「ああ、周りは知っている人だらけだ」と感じるからこそ、安心感を覚えて学習に適した心理状況になるのです。

 そこで、フルネームを積み重ねていくエクササイズを行いました。例えば、3名のグループだとすると、最初の人の自己紹介は、「私の名前は、大野智です」と話します。

 2番目の人は、「私の名前は、大野智さんの隣の、櫻井翔です」と続けます。隣の人のフルネームを挙げたうえで、自分のフルネームを伝えます。

 3番目の人は、「私の名前は、大野智さんの隣の、櫻井翔さんの隣の、松本潤です」と続けます。1番目と2番目の人のフルネームを挙げたうえで、自分のフルネームを伝えます。

 このエクササイズ、結構、盛り上がります。特にグループの人数が増えるほどに、記憶力が試されるため、最後の人まで繋がったときの達成感といったらハンパない。

 最初は、4人グループでこのエクササイズを始めます。次に、4人グループを2つ合わせて、合計8人でエクササイズを行います。さらに、8人グループを2つ合わせて、合計16人でエクササイズを行う。最後に、16人グループを2つ合わせようとしたときに、持ち時間が近づいてきたため、終了。

 30名近くの参加者がいる中で、また、前日の午後から始まった研修の中で、たかだか20分程度で半数近くの参加者のフルネームを理解している状態になっているのです。会場の半分近くの人を知っている状態。これは安心感しかありません。

 で、想定したとおりに、場は盛り上がる。ファシリテーターとして満足の行く仕上がり。このエクササイズの他にも、研修に参加しやすくなる仕掛けを行っています。信頼できる仲間のひとりが研修を始めるには十分にオーディエンスが温まっています。

 こうして、講師の彼にバトンタッチ。ボクは役割を果たせましたね。明日、研修アンケートを読むのが楽しみです。

理不尽な世の中にはファシリテーター前のページ

ブランド・ネームを生み出すための虎の巻次のページ

関連記事

  1. Career

    コロナで見捨てられない経営者、見捨てられる経営者

    こんにちは。久しぶりのブログ更新です。2020年3月24日に投稿した…

  2. Career

    無知にヘヴィメタル、ふいに笑み照らす

    何でも、知っていると思い込んでいるのはモッタイナイこと。食わず嫌いと…

  3. Career

    ワークショップで伝える順番はこれ

    何かを学ぶときには順番が大切。そんなことを今日、痛感しました。…

  4. Career

    価値ある行動をし続けるべき理由

    喜ばしいニュースを耳にすると、ワクワクしますね。今日も、知人から喜ば…

  5. Career

    ボクらがビジネスで学び続ける理由

    コロナ騒動が起きる前のこと。男女の知人と飲みに行きました。この二人、…

  6. Career

    やり抜くための必勝パターン

    早起き。意識して、朝、早く目覚めるように努めることはありますか。…

  1. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.040 日本取引所グループ、トーマツ
  2. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.047 中外製薬、あずさ
  3. Accounting

    中東情勢関連の開示で、本当に問われること――『旬刊経理情報』に寄稿しました
  4. FSFD

    TCFDとTNFDを統合した開示の実例
  5. Accounting

    有報・記述情報に必要な「ディスクローズ・ライティング」
PAGE TOP