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理不尽な世の中にはファシリテーター

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

話し合いのワークショップに出たときに、ふわ~っとした感覚になることがあります。あるテーマについて話し合いましょう、ってやつ。本を題材にするケースもあれば、そうではないケースもあります。

 そのときに、腑に落ちないというか、掴みどころがないというか、「結局、何なん?」と関西弁でツッコミたくなるというか。ワークショップが終わったときに、どうも、しっくりとこない。

 今日、その理由が垣間見えた感じがしました。昨年末からヘビーローテションで聴きまくっているバンド「ジェニーハイ」のおかげ。ついに、フルアルバム『ジェニーハイストーリー』も買っちゃいましたし。

 ふざけていたり、茶化していたりと、遊びの感じが良いんですよ。特に「ジェニーハイラプソディー」では、ゴーストライター騒動があった新垣隆サンがバンドメンバーであるにもかかわらず、「ゴーストライター!」と連呼しているのです。今は違うとフォローはしていますけどね。

 そんな感覚が、お笑い芸人の「とんねるず」サンによるアルバムの雰囲気を思い出させました。彼らのシングルもそうですが、アルバムに至っては弾け具合がものすごい。今だと放送禁止になりそうなネタも盛り沢山。

 当時、彼らの楽曲を作っていた方達が話していたのは、音楽だけはしっかりしていよう、ということ。とんねるずの二人がふざけ散らしても楽曲として成立するよう、曲や演奏は手を抜かずに作り上げる。そんな旨の話をしていました。

 おそらく、ジェニーハイも同じかと。歌詞や歌い方で多少遊んだとしても、曲や演奏は真面目にする。川谷絵音サンのギター・リフは、まるで山下達郎サンの楽曲を彷彿させるような面があります。また、新垣隆サンのキーボードは、流れるような手の動きで速弾きしています。

 さらに、小籔千豊サンのドラムやくっきー!サンのベースも、お笑い芸人による演奏とは思えないほどにリズミカルで、カッコいい。最後に、ボーカルの中嶋イッキュウさんの歌声が艶っぽくて、迫力があって、可愛らしい。

 こうした本気の演奏や曲があるからこそ、歌詞で遊んでもクールな楽曲として成立しているのです。フワフワとしているだけじゃないのです。

 思うに、話し合いのワークショップで腑に落ちないのは、フワフワしているだけで終わるからかと。安心できる環境で何を言っても許される中、互いが互いに思うところを話すことができる。それは気持ちの良いことでしょう。

 しかし、それだけでは充実感が得られない。楽しく話しただけで終わっては、何かを得た気持ちにはなれないのです。この話し合いの内容が間違っていたらどうしようという気が生じてくると不安になります。どこかで、学びとなるものを求めているのかと。

 だから、ワークショップの終わりのほうで、コンテンツを提供するのが良い。それがファシリテーターとして適切ではないことは、重々、承知しています。ファシリテーターはあくまでも参加者の対話を促す役割ですからね。

 とはいえ、対話の経験値が少ない中では、ワークショップで成果を期待するのは仕方がないこと。ファシリテーションという言葉ですら、まだまだ認知度が低いですからね。対話からの気づきを活かすことは、ハードルが高い。

 そこで、話し合って得た気づきを活かしていくことに加えて、何かコンテンツが提供されると、参加者は持ち帰るものができて満足感も得られます。例えば、本を題材とした話し合いのワークショップでは、終盤でその本のまとめや派生した話、関連した話なども伝える。

 ボクが会計や監査をテーマにしたワークショップを行うときには、このスタイルを採っています。対話に慣れている参加者を対象とする場合を除けば、こうした運営が最適解かと。

 そんなスタイルは理不尽だと言われても、状況に応じて対応していくしかない。それこそが、ファシリテーターですから。

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