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ヒッチハイクの旅のストーリーに感動した秘密

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

ストーリーが大事と、昨日のブログ「ラグビーワールドカップ2019から学ぶファンの作り方」でお話ししました。今日は、ストーリーをもう少し深めていきますね。

 ボクがストーリーで思い出したのが、1996年に日本テレビ系列で放映していた「進め!電波少年」の企画「ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」のこと。お笑い芸人の猿岩石が、ヒッチハイクのみで、香港からインドを経由してロンドンまで向かう企画。

 この企画をきっかけに、猿岩石は大人気となりましたね。ボクも、毎週の放送を楽しみにしていました。この企画が単行本になったときには、近所の本屋で即、買ったものです。

 特に印象に残っているのは、爆風スランプが応援歌を届けにインドに向かったシーン。その頃、インドでは、猿岩石の二人が旅の辛さにくじけそうになっていました。そこに現れたのが、爆風スランプのサンプラザ中野サンとパッパラー河合サンのお二人。

 パッパラー河合サンのギター一本で、サンプラザ中野サンが歌ったのが、名曲『旅人よ 〜The Longest Journey』。歌詞は、二人に寄り添い、また、背中を押す内容。メロディは切なさを誘うマイナーコード。加えて、ところどころ泣きの入った歌声。猿岩石の二人の道中を思い出さずにはいられません。

 このシーンが、ボクは大好き。ヒッチハイクの旅のストーリーの、大きな見せ場のひとつに挙げられます。その後、この歌がCD化されたとき、4曲目にインドで歌ったバージョンが収録されたため、このインド・バージョンを聴きまくっていましたよ。

 で、この感動的なシーンを、ストーリーという観点から分析してみました。すると、感動の秘密が隠されていたのです。

 ストーリーを作り出すには、いろんな方法論が提唱されています。その中でも有名なものが、ヒーローズ・ジャーニー。映画業界でシナリオを書くときに用いられている方法論のひとつです。

 基本的な構成は、三部構成。第一幕は主人公が違う世界へと旅立ち、第二幕では、その違う世界で試練と通過儀礼を受け、第三幕で帰還するというもの。このうち第二幕は、さらに前半と後半に分かれます。前半から後半への切り替わるときのミッド・ポイントで、ひとつのクライマックスを迎えます。

 ヒッチハイクの旅で、香港をスタートしたのが1996年4月13日、また、ロンドンにゴールしたのが同年10月19日。190日を要しています。で、スタートの香港からインドまでが89日とのこと。

なんと、第二幕の前半と後半を分けるミッド・ポイントじゃありませんか。しかも、ゴールに向かって進む気にもさせている。もう引き返さないという覚悟で。

 いつゴールできるかが読めなかった旅であったにもかかわらず、ミッド・ポイントにあたる時点で、感動のシーンが生まれたのです。これは、ストーリーとしては最高のタイミング。そりゃ、視聴者もストーリーに巻きまれるワケです。ボクもこのストーリーに夢中になったのも理由があったのですね。

 そういえば、あんなに聴き込んだ『旅人よ 〜The Longest Journey』をカラオケであまり歌ったことがありません。カラオケでは場の流れもあるため、この曲を選ぶ雰囲気にはなっていないのでしょうね、きっと。

 次にカラオケの機会があるときには、これを歌ってみようかな、あのストーリーを思い出しながら。

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