今日の夜、テレビを見ていたときに、取材を受けていた方がいました。その方は、ある技術で最近、話題になっている方。
ボクは、去年からその方を存じ上げていました。だから、今年の冬に、知り合いがイベントの企画で悩んでいたときには、迷わず、その方の名前を挙げたほど。その知り合いは、とても年齢が若い方。で、これまた迷わず、実際に会いに行きます。
後日、連絡を受けたときに、破格とも言える値段を提示されました。ボク個人としても支払える金額。もう、提案に乗ったレベルの金額でした。きっと、他の手前、少しだけお金を発生させようとしたのでしょう。
しかし、知り合いが所属している組織で、その企画に反対の声が挙がります。結果的に、その企画は流れてしまいました。もし、その企画が実現していたなら、今日の取材テレビでも、その組織で行ったイベントが放映されていたハズ。
この話で伝えたいのは、知り合いの行動力。ボクのアドバイスを聞いて、すぐに動き出します。もちろん、そのプロジェクトの責任者の承認を取り付けたうえでアクションを起こしたこと。
結構、アドバイスを聞いても、行動に移さない人が多い。ボクは実現可能だと判断してアドバイスをしているものの、相手にとっては実現不可能なことを話していると受け取ります。「また、そんな無茶なことを言って」と冗談を話していると勘違いするのです。
その原因は、認識している限界ラインの違い。できる、できないの境界線が異なっているから、本気で話しているのに冗談だと受け止められてしまうのです。
この境界線は、一度、破ってみると、一気に世界が変わります。ボクも、どんでもないレベルで仕事をする人と一緒に働いていたときに、この境界線が変わったと実感しています。だから、ボクはときどき、一緒に働いているメンバーに、境界線を変える機会を提供することがあります。
何年か前に、公開会社法の導入が話題になっていたことがありました。その動向に追いつき、かつ、対処していくために、ボクは、所属する事務所で対応プロジェクトを立ち上げました。メンバーは完全希望制で募ります。
ある日の夕方、そのプロジェクトのミーティングを開催していました。メンバーのひとりが、公開会社法を手掛けているのはナントカ党のカントカ議員だと報告します。ボクはそのカントカ議員の持つ情報にアクセスするのが最も効果的だと考えたため、そのメンバーにこう伝えました。
「じゃあ、明日、そのカントカ議員に連絡とってみて」と。
そのメンバーはひどく驚きます。おそらく、誰かが解説した記事を読むことが制度対応だと思いこんでいたのでしょう。それなのに、自分が一次情報を取りに行くこととなり、しかも、議員に連絡を取ることになる。とても信じられなかったのか、「竹村さん、何、言っているんですか」と半笑いで返してきました。
でも、ボクは真顔で「電話すればいいじゃん」と速攻で返答します。その勢いに押されて、翌日、電話することを承知しました。
で、そのメンバーは、翌日の午前中、カントカ議員に電話します。残念ながら、ご本人とは繋がれなかったそうです。しかし、秘書のかたに事情を説明したところ、参考になる話を聞かせてくれたとのこと。
その電話が終わるなり、ボクに近づいてきて、「竹村さん、電話したら、本当に教えてくれましたよ~」と興奮気味に話しかけてきました。こんな経験は初めてだったのでしょう、できる、できないの境界線の位置が思いっきり動いた瞬間でした。
こうした境界線を動かすには、望む環境にいることが大事。その環境にいることができないのなら、本を読んだり、セミナーに参加したりとすることで、触れる情報が望む環境となるように自らコントロールすれば良い。
さてさて、次は誰の境界線を動かそうか。今、執筆しているもので、読者の境界線を動かせたら最高かな。そのためにも、早く書き上げようっと。