モノマネ番組、お好きですか。ボクはそこそこ見るほうです。ただ、許せないモノマネがあります。それが、ボクが好きな人のモノマネが下手な人。
代表的なのは、桑田佳祐サンのモノマネ。判を押したように、皆さん、ウホウホ歌って真似をします。しかし、コアなファンからすると、あんなのは許せない。まったくもって似ていない。
イメージから誇張しているのは理解できるものの、やはり似ていない。似ていないというより、浅い感じが拭えません。もっと、ちゃんと学ばないと、と思ってしまいます。
歌手の人を真似るなら、ライブを聴きまくるべき。どんな言葉でファンに呼びかけているのか、どんなクセで歌うのか、CDや配信で録音されたものとライブとの違いはどこか。そんなところまで理解しないと、ファンからすれば冒涜以外、何者でもない。
理解が浅いと、あまり本人の歌に触れていないと受け取ります。たまにテレビで出ている様子、あるいは、かつてテレビに出演した様子だけで誇張している感じ。もう怒りを感じてしまいます。
これは、モノマネに限った話ではありません。ビジネスでもキャリアでも、まったく同じ。何から学ぶかはとても大事なんです。何をお手本にするのか、誰から学ぶのかによって、身につくものが大きく変わってくるからです。
たまに、不思議な人がいます。組織の中で、いろんな上司に触れていながらも、レベルの低い人の影響を大きく受けている人が。もっと視点の高い人やスキルのある人と仕事をしているくせに、なぜだから、レベルの低い上司の染まってしまうのです。
レベルの低い上司しか当たっていないなら、それ以上の世界を見る機会がないため、仕方がないとも思えます。しかしながら、レベルの高い上司と仕事をする機会があり、また、その上司からいろいろと教わっているにもかかわらず、本人の行動はレベルの低い上司の再現でしかない。
選択肢がありながらも、あえて良くない選択肢を選んでしまう。これは、本人のセンスによるため、どうしようもない。いくら良いチャンスに出会っていても、それを掴み取ることができない。何が優れていて、何がダメなのかを選別できないのです。
これは、センスにもよる他、本人の学びの姿勢にもよります。何が良いかを判断するための材料がないから、選別できない。つまり、それまでの学習が圧倒的に不足していることが、良い上司を見抜けない理由なんです。
だから、本質的なところではなく、アピール上手な人に惑わされてしまう。何も知らなければ、何も再現性のある方法を採っていないにもかかわらず、声が大きいだけで騙されてしまうのです。どの上司から学ぶべきかを理解できないのです。
学ぶべき上司からアドバイスを受けても、それがアドバイスだとは気づかない。あたかもクレームがついたかのように受け止めてしまう結果、ダメな行動を何度も繰り返してしまいます。負のスパイラルにハマっていることに気づかない。だから、成長どころか、その反対に転落してしまうのです。
さらに日本の組織のやっかいなところは、ダメなルートに乗っかっているにもかかわらず、ちょっとだけ目立っているという理由だけで、実力まであると錯覚するフォロワーもいること。そんなフォロワーのために、本人はますますダメさ加減に気づかない。
誰を手本として学ぶかは、とても大事。そのためには、全方位にアンテナを張りながら学ぶ姿勢が大事。多方面に学ぶからこそ、どの上司が良いかを選別できるようになります。
もし、伸び悩んでいると感じているなら、あなたが影響を受けている人のレベルが低いからかもしれません。そのことに気づくためにも、常に学んでいきましょうよ、ホント。