昔、磨いたスキルが、その後に役立つことがありますよね。そのときには、ただ夢中になっていただけなのに、ある程度極めたことから、違う場面でも活用できたってことが。
ちょうど、バラエティ番組を観ていたら、お笑いトリオのパンサーがネタを披露していました。メンバーの菅良太郎サンが「パラパラおじさん」というキャラを演じるもの。
なんでも、若い頃にパラパラに夢中になっていたとのこと。当時は100曲近く振り付けを覚えていたようで。だから、振り付けが被ることなく、次々と繰り出すことができる。彼の無表情がパラパラ・ダンスによく似合うのが面白い。
最近、そんなパラパラのような感覚がボクにもありました。昔に磨き上げたスキルが役立ったことが。
それは、10年くらい前のこと。好きなアーティストのライブ放映をビデオ(おお、懐かしっ)に録画したときに、ビデオをつないだテレビの前だけでしか楽しめない状況を何とかしたいと感じていました。もっと普段から、演奏を聴いていたい。
そこで、ビデオをパソコンにつないだうえで、音源を取り込みCD化していました。もちろん、個人として楽しむだけ。テレビを置いていない部屋で聴いたり、車の中で流したりと、さまざまな場所で音楽に浸ってしました。
で、ライブの音源のため、途中でMCが入ります。メンバー紹介や曲の解説、観客のあおりなど、短いものから長いものまでさまざま。ライブ会場やテレビ放映などリアルタイムでMCがある分には、十分に楽しめます。
ただ、BGMのようにライブ音源を流したいため、演奏していない時間が長いと、ノリが途切れてしまいます。また、次の曲の準備などの理由で曲間が少し長めの場合も、リアルタイムでないと間が持たない。
できる限りノンストップで聴きたい。でも、MCも含めたライブ感も味わいたい。そこで、ノリが良いように編集してCD化する、という作業を行っていました。音声の編集ですね。
例えば、MCの一部だけをカットする作業があります。すべてをカットするのは簡単ですが、そのときの臨場感も残したいため、話の内容がわかる範囲を見極めたうえで、前後を切り取ることがあります。
他にも、曲間を調整する作業もあります。ただ単にカットすると、お客さんの歓声が不自然に繋がってしまいます。そこで、繋ぐ前の歓声をフェードアウトさせる一方で、続く歓声をフェードインさせ、かつ、それらを被せることによって、自然に曲間を短くしていくこともあります。
このように、音声を夜な夜な編集していた時期がありました。そこそこ、編集スキルが磨かれたと感じています。まあ、最近では、多くのライブが映像化されるため、そんなことをしなくても済むようになったので、まったく音源編集は行っていません。
ところが、最近、この音声の編集スキルが役立ったのです。それは、動画編集。少し前のブログ「セミナーの予告編をYouTubeにアップしました」でも紹介したとおり、YouTubeにセミナーの予告編をアップしました。身内で行った勉強会を録画した動画を編集したのです。
動画編集に着手するまでは、「なんだか大変そう」「面倒くさいんじゃないか」「とんでもなく時間がかかりそう」と思い込んでいたため、敬遠していました。3年ほど前に2分程度の動画を編集したときに何日も要したことが原因かもしれません。
しかし、しかし、しかし。
技術の進展はすごいですね。動画編集がこんなにも簡単だとは知りませんでした。12分の動画編集からYoutubeアップまで、2時間ほどで終わりましたよ。初めて触ったソフトでこの時間なので、慣れるともっと早く仕上げることができます。
ちなみに、いかにもYouTubeっぽい動画ではなく、オンライン講座を意識した作りにしました。これで、Zoomで録画した動画をオンライン講座に仕上げるやり方を経験できましたよ。
こんなに動画編集がスムーズだったのは、あのときの音声編集のスキルがあったから。特にMCをカットしていく編集は、セミナー予告の動画編集の作業に直接、活かせます。「ここで動画を区切ろう」「話し始めの前には、これくらい間をとろう」なんて、音声編集そのもの。
ホント、何気なく身につけたスキルって、いつ役立つか、わからないもの。人生、いつかは役に立つ。「おお、あのときに夢中になっていたのが、今、役立った」と。
かのスティーブ・ジョブス氏も、将来を見据えて点と点を繋ぎ合わせられないから、今やっていることが人生のどこかで繋がって実を結ぶと信じるしかない、と話しています。だから、全力で取り組むしかないんですよ、今、目の前のことを。ね。