Career

セラピストのような話法で包み込まれたら

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

「アー、アナタハ今回、成長ガ見ラレナカッタ・・・」

 そう言われたなら、どう感じますか。嬉しくなる? それとも、落ち込む?

 実はこれ、嬉しくなるほうの言い方。元ネタは、韓国のシンガソングライターであり音楽プロデューサーでもあるJ.Y.Parkサン。現在、女性アイドルグループの発掘オーディション「Nizi project」で彼が候補者を見極めています。

 このオーディションの様子はオンライン動画配信サービスで放映しているものの、そのダイジェスト版が地上波の朝の情報バラエティ番組で紹介されています。地上波のほうは、普段なら通勤している時間帯で放映しているものの、在宅勤務によってまだテレビを見ていられる。それで、たまたま目にしたってワケ。

 彼は、候補者がパフォーマンスをし終わると、ひとりひとり評価していきます。冒頭のようなセリフを発することもあります。そこだけを切り取ると厳しく映るかもしれません。ただ、その大前提として、「あなたはすごい」という気持ちがあるのです。

 あなたには、すごい能力がある。すごいスキルがある。すごい表現力がある。だから、もっと成長できるはずだ。その能力を引き出さないでいるのは、もったいない。持てる力をすべて出し切ろう。そのように候補者を奮い立たせるのです。

 その世界では著名なプロデューサー。そんな彼に、素地はあると評価されたうえでのダメ出しなら、候補者にとっては優しさでしかない。基本となる部分を全面的に認めてもらっているため、冒頭のような言葉は応援以外にない。

 そんなJ.Y.Parkサンの優しい口調に、魅了されてしまいます。そんな芸当を外国語である日本語も交えながら話すって、とんでもないこと。外国語でセラピストのように誰かを包み込んでいく話法って、相当にレベルが高い。

 ちなみに、我が家では、彼のモノマネがちょっとした流行り。それは、カタコトの喋りではなく、残念と言いながらも包み込んでいく話法のほう。「今日ハ、トテモ残念デス」と話した後に、「デモ、アナタナラ、モット出来ルハズ」と。

 そう考えると、肯定するツッコミで人気が出た「ぺこぱ」サンのようですね。絶対に否定せずに、ただただ受け止める芸。きっと、そのうちモノマネ番組で、J.Y.Parkサンをマネする人が出てくるんじゃないでしょうか。

 ところで。肯定するといえば、今日、知人から褒められました。最新刊『ダイアローグ・ディスクロージャー』(同文舘出版)を手にしたようで、電話がかかってきたのです。

「想いが込められているのが良い。最近、会計の本で想いが込められたものってないじゃない。やっぱり、こういう本がないとね」と。とても楽しそうな口調で、電話越しに笑顔満開で話している様子が目に浮かびました。

 確かに、知人が言うとおり、個性がないものが多い。正確に伝えるときには個性が不要という意見もあるでしょうが、だからといって正確性を重んじるあまり、会計基準の規定を切り貼りしたような本では、どうも味気ない。だったら、基準そのものを見れば済む話。

 会計基準ではなく、それを解説した本を手にとっている時点で、会計基準の規定を並べただけのものは求めていないのです。それをどう思うか、本来ならどうすべきなのか、といった意見が知りたいからこそ、解説本を買う。

 昔は、会計学の研究者が書く本の多くは、「こうあるべきだ」と自身の主張する内容が明確に示されていました。そんな本に親しんできたために、会計基準の「てにをは」を変えた程度の本では想いが込められていないと感じるのかもしれません。

 今回の本は、そういう想いをこれまでよりも込めたため、知人の大絶賛する声は涙が出そうなくらいに嬉しかったですね。もしかすると、J.Y.Parkサンのように、ボクのことを全面的に認めてもらっている大前提が嬉しいのかも。

 褒めて伸びるタイプなので、大絶賛してください。きっと、涙がこぼれそうになるか、にやけてしまうかのどちらかです。ぜひ、お試しあれ。

『ダイアローグ・ディスクロージャー』の紹介ページを見てみる

ユニコーン企業に、デカコーン企業前のページ

会計エンタメ「恋愛会計 ~Love Accounting~」構想次のページ

関連記事

  1. Career

    吉藤オリィ『サイボーグ時代』から学ぶ

    本は、読むタイミングによって受け取る内容が変わる。今日、読んでいた本…

  2. Career

    あなたは素手で監査法人の採用面接に挑みますか

    先日の2021年2月16日に、会計士試験の合格発表がありました。合格…

  3. Career

    コンテンツに安心感を持たれる、見出しの数字

    数年前に、後輩の研修スライドをレビューしていたときのこと。目次を見る…

  4. Career

    積ん読でヒントを得た業務改善

    積ん読。本は手許にあるものの、読まずに積まれたままになっている状態を…

  5. Career

    今とは違う環境で世界を広げる

    フィットネスクラブでの発見。エアロバイクは、60分までしかできないって…

  6. Career

    研修アンケートの大きな誤解

    参加者の成長を促すことを目的としている講師にとって、研修アンケートに…

  1. FSFD

    温室効果ガス排出だけではない報告期間の取扱い
  2. Accounting

    「時点」にこだわった後発事象の解説で、新しい四半期開示に備える
  3. FSFD

    ハイネケン社から学ぶサステナビリティ開示の真髄
  4. Accounting

    KAMやメタバースが飛び出す不正対応セミナー
  5. Accounting

    5社目のKAM強制適用事例のキー・オブ・キー仮定
PAGE TOP