Accounting

財務報告の流儀 Vol.019 本田技研工業、あずさ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

 文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ」と話していたのだから。

 そこで、KAM(監査上の主要な検討事項)を早期適用した事例から、財務報告のあり方について考えていく連載が、この「財務報告の流儀」シリーズ。今回は、次の事例を取り上げていきます。

(1)事例

証券コード 7267

会社名 本田技研工業㈱

業種 輸送用機器

開示書類 有価証券報告書

決算日 2020年3月31日

監査法人 有限責任あずさ監査法人

会計方式 IFRS基準

(2)早期適用によるKAM

連結財務諸表に対するKAM

  • 主務官庁への届出等に基づく個別の無償補修費用に対する製品保証引当金の見積り
  • 米国金融子会社の小売金融債権に対するクレジット損失引当金の見積り
  • 米国金融子会社におけるオペレーティング・リース資産の残存価額の見積り

個別財務諸表に対するKAM

  • 主務官庁への届出等に基づく個別の無償補修費用に対する製品保証引当金の見積り (ただし、内容は連結KAMに同じ。記載は省略していない)

 今回の事例から学ぶべきポイントは、次の3点です。

  • 肯定的なフィードバック
  • 専門的な内容となる監査手続をどう記載するか
  • 踏み込んだ企業の開示の好事例

 同社の有価証券報告書をご準備いただき、実際の開示を確認しながら、財務報告のあり方を学んでいきましょう。いかに財務報告を良くしていくかに真摯に向き合っている人だけ、この先にお進みください。 (注:無料の「財務報告の流儀(お試し版)」はこちらから。)

 

P.S.

この解説がベースになった書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)はこちら。

 

 

【お願い】収益認識プロジェクトに関するアンケート前のページ

財務報告の流儀 Vol.020 三井物産、トーマツ次のページ

関連記事

  1. Accounting

    773.7%のプレミアムがついている書籍『後発事象の実務』

    少し前の話になりますが、2020年12月25日のクリスマスの日に、こ…

  2. Accounting

    「KAMと内部統制報告制度との関係」を発表してきました

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。…

  3. Accounting

    決算説明で「全社一丸対応」すべき理由

    最近、ボクがセミナーで経理や開示の担当者に向けて話しているのは、「全…

  4. Accounting

    アメリカのCAMがイギリスのKAMと違うところ

    名前の由来って、何気に面白い。女性ファッション誌に『JJ』(光文社)…

  5. Accounting

    リースの罠

    残業時間を告げる時計の針は、またしても深夜を指していた。入社して5年…

  6. Accounting

    記述情報のコンテンツ提供で新しい可能性

    先日から一人、騒いでいる記述情報の件の続き。記述情報とは、3月末決算…

  1. Accounting

    寄稿「監査人交代時に企業が注意したいKAMのポイント」
  2. FSFD

    統一か、適応か。SSBJが直面する基準策定の葛藤とその解決策
  3. Business model

    これが、ウィズ・コロナ時代の在庫管理
  4. Accounting

    ロシアとウクライナについての決算影響
  5. Accounting

    内部監査の経験者から「大変、勉強になります」と評価を受けた会計不正対応セミナー
PAGE TOP