Accounting

財務報告の流儀 Vol.044 日立製作所、EY新日本

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

 文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ」と話していたのだから。

 そこで、KAM(監査上の主要な検討事項)を早期適用した事例から、財務報告のあり方について考えていく連載が、この「財務報告の流儀」シリーズ。今回は、次の事例を取り上げていきます。

(1)事例

証券コード 6501

会社名 ㈱日立製作所

業種 電気機器

開示書類 有価証券報告書

決算日 2020年3月31日

監査法人 EY新日本有限責任監査法人

会計方式 IFRS基準

(2)早期適用によるKAM

連結財務諸表に対するKAM

  • 南アフリカプロジェクトに係る和解の会計処理
  • 長期請負契約等の原価総額の見積り

個別財務諸表に対するKAM

  • 南アフリカプロジェクトに係る和解の会計処理
  • 工事契約及び受注制作のソフトウェアの原価総額の見積り

(いずれも連結と同一内容のため、記載を省略している)

 今回の事例から学ぶべきポイントは、次の2点です。

  • KAMに手続の結果や見解まで記載することの是非
  • 工事進行基準のKAMはボイラープレートと諦めるべきか

 同社の有価証券報告書をご準備いただき、実際の開示を確認しながら、財務報告のあり方を学んでいきましょう。いかに財務報告を良くしていくかに真摯に向き合っている人だけ、この先にお進みください。(注:無料の「財務報告の流儀(お試し版)」はこちらから。)

 

P.S.

この解説がベースになった書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』(同文舘出版)はこちら。

 

 

財務報告の流儀 Vol.043 日立建機、EY新日本前のページ

無料で「財務報告の流儀」を読みたくありませんか?次のページ

関連記事

  1. Accounting

    投資家サイドの意見はこうだった

    最近、このブログでは、有報の話が続いています。前半の部分の記述に経営…

  2. Accounting

    あなたの知らない、注記に影響を与える後発事象

    注記事項にも後発事象があると聞いて、いくつ思い浮かびますか。そもそも…

  3. Accounting

    2024年の最新事例を深掘りした「会計不正リスク対応セミナー」開催

    一昨日の2025年2月13日、「内部監査部門必見!実務で使える『会計…

  4. Accounting

    会計不正リスクに立ち向かう!最新事例と独自ツールで学ぶ実践的対応策

    近年、企業における会計不正リスクへの関心が急速に高まっています。私自…

  5. Accounting

    記述情報の「充実」の捉え方、間違っていませんか

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。…

  6. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.016 ソニー、PwCあらた

     文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「…

  1. Accounting

    有報の英訳とKAMの決算スケジュール影響
  2. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.050 グローバル・リンク・マネジメント、EY新日本
  3. Accounting

    本邦初公開、「シン・収益認識」
  4. Accounting

    研修で初の試みとその反応
  5. Accounting

    『決算・監査コストの最適化マニュアル』で見える景色
PAGE TOP