Accounting

財務報告の流儀 Vol.045 キヤノン、EY新日本

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

文豪ゲーテが開示責任者なら、自社に固有の情報を記載したでしょう。「一つのことが万人にあてはまりはしない。めいめい自分にふさわしい流儀を求めよ」と話していたのですから。

そこで、早期適用されたKAM(監査上の主要な検討事項)の事例から、財務報告のあり方を考える連載が、この「財務報告の流儀」シリーズ。今回から、2020年3月期以外の事例を取り上げていきます。

今回は、日本のKAM制度における早期適用の第一号を分析していきます。後出しジャンケン的で恐縮ではありますが、拙著『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』を書き上げた今だから話せる分析結果がありました。

(1)事例

  • 証券コード 7751
  • 会社名 キヤノン㈱
  • 業種 電気機器
  • 開示書類 有価証券報告書
  • 決算日 2019年12月31日
  • 監査法人 EY新日本有限責任監査法人
  • 会計方式 米国基準

 

(2)早期適用によるKAM

連結財務諸表の監査報告書に記載されたKAM

  • のれんの評価
  • 未払販売促進費の評価

個別財務諸表の監査報告書に記載されたKAM

  • 子会社株式の評価

(3)今回の事例から学ぶべきポイント

  • アメリカCAMが翻訳されたKAM
  • 重要な仮定の異なる認識、減損損失に至る要因の特定
  • 翻訳の壁

 

ここから先の解説は、野次馬的に重箱の底を突くような人には向いていないため、有料コンテンツとしてハードルを設けています。いかに財務報告を良くしていくかについて真摯に向き合っている人に限り、ご購読ください。

(注)2020年3月期の早期適用事例の分析については、書籍『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』という形でまとめております。

 

 

企業側がKAMドラフトの適否を判斷するための5つの観点前のページ

ビジネスモデル関連の機関誌に、記事が掲載されました次のページ

関連記事

  1. Accounting

    企業不祥事が起きるかどうかは、コーポレートガバナンス報告書を見よ

    もしも、コーポレートガバナンス報告書から、企業不祥事の端緒がつかめる…

  2. Accounting

    簿記のヤマ場「仕入、繰越商品」を一発で覚える方法

    簿記を学んでいくうえで、乗り越えるべきヤマ場。そのひとつに挙げられる…

  3. Accounting

    著者に会うときに、実行すべきこと

    あなたに、24時間以内に起きた嬉しいニュースは? これ、「G…

  4. Accounting

    2度目のKAMの第2号

    こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。…

  5. Accounting

    講演『KAM~内部統制、リスクマネジメント、ガバナンスとの関連の仕方~』

    もしも、KAMが監査法人だけの話と思っているなら、あなたはKAMの副…

  6. Accounting

    なぜ、簿記に3つの試算表が必要とされたのか

    合計試算表、残高試算表、合計残高試算表――これらが必要とされた理由と…

  1. Accounting

    KAMとCAMとでは、何にフォーカスするかが違う
  2. FSFD

    サステナビリティ保証の動向を考えるなら、この一冊
  3. Accounting

    KAMのドラフトに、どうしたらいいか分からない方へ
  4. Accounting

    前人未到の「修正後発事象」6事例の解説
  5. Accounting

    2020年12月期のKAM早期適用事例は、一体、何社だったか
PAGE TOP