Accounting

編集者の配慮が詰まった「東京CPAニュース」

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。

拙著『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』が、会計士に向けた機関誌に掲載されました。この本のこと。 

その機関誌とは、日本公認会計士協会の東京会が毎月発行している「東京CPAニュース」2021年4月号です。その中で、「今月の会員出版物紹介」コーナーで取り上げていただきました。

このブログにアップした画像が、それ。説明文は、次のとおり。

2020 年3 月期の上場企業で早期適用されたKAM について、実質的な報告数である113 のすべてに解説を行っています。また、企業の開示と照らし合わせることを通じてKAM 協議の状況が透けて見えることまで分析しています。

このコーナーでは、今月から変更された点があります。編集者の配慮が尽くされていることに、お気づきになられたでしょうか。

その変更点とは、書籍の価格の表示。「定価5,280円(税込)」と消費税が総額表示となっているのです。

2021年4月1日から、消費税の総額表示が義務付けられました。誤解がなければ税込価格を表示しないことができた「消費税転嫁対策特別措置法」が2021年3月31日に失効となったため、その翌日から税込価格を表示しなければならなくなりました。

書籍に関する情報を編集者に提供するにあたって、書籍の価格は従来の表記に倣って「定価 本体4,800円+税」とお伝えしていました。

その後、誌面のゲラがあがってきたときのこと。こんなコメントがありました。

「定価につきましては、4月からの総額表示に合わせて税込表記にさせていただきました。」

恥ずかしながら、消費税の表記について、ボクはまったく意識していませんでしたよ。自分には直接関係することがないだろうと楽観的に捉えていたのです。

しかし、編集者は違います。おそらく、こうして価格を表示する以上、同誌の読者に誤解を生じさせてはいけないと思ったのでしょう。書籍紹介のコーナーの表記についても総額表示するよう配慮していたのです。

このような配慮のもとで、ボクらの本が紹介されていることを痛感しました。頭が下がる思いです。感謝しかありません。

お手元に「東京CPAニュース」がある方は、そんな編集者の気遣いを感じ取りながら、ご覧いただけると幸いです。特に2021年4月号の17ページは必見です。

 

P.S.

2020年3月期に早期適用されたKAMについて分析した『事例からみるKAMのポイントと実務解説』の内容は、こちらの紹介ページをご確認ください。

 

2020年12月期のKAM早期適用事例は、一体、何社だったか前のページ

財務報告の流儀 Vol.048 日本たばこ産業、トーマツ次のページ

関連記事

  1. Accounting

    見えない会計不正を構造であぶり出す——2024年最新事例で学ぶリスク対応

    「不正を起こさないように」と求められても、現場では「何を、どう見れば…

  2. Accounting

    KAM前期比較の技術が明かす財務リスクの隠れたメッセージ

     「KAMの記載が前年度から変わっていないという事実が、財務リスクに…

  3. Accounting

    本は「はじめに」が9割

    聞いてください。ニュースです。昨日の2021年11月10日、…

  4. Accounting

    帰ってきた、「シン・収益認識」

    経理部長「大きな受注があったと聞きましたよ」営業部長「耳が早…

  5. Accounting

    寄稿「KAMと内部統制報告制度との関係」

    内部統制といえば、その要素の一つに、「情報と伝達」がありますね。簡単…

  6. Accounting

    有報の作成者に、1つ、お願いがあるのですが。

    あなたが有価証券報告書の作成に関係している人に向けて、1つ、お願いが…

  1. Accounting

    海外KAM事例からの2021年3月期の決算留意事項
  2. Accounting

    嬉しかった、セミナー『A4一枚でまとめる会計不正の調査報告書』のアンケート
  3. Accounting

    KAMのドラフトに、どうしたらいいか分からない方へ
  4. Accounting

    出でよ、ディスクロージャー委員会
  5. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.001 マルハニチロ、あずさ
PAGE TOP