速報です。
なんと、今日の2021年5月28日、KAM(監査上の主要な検討事項)の強制適用事例の第1号が登場しました。
KAMの強制適用は、2021年3月期から。その会社は、株主総会の開催が2021年5月28日であったため、そのまま当日、有価証券報告書まで提出されたことから、KAMの第1号となりました。その状況は、次のとおり。
(1)事例
- 証券コード 8005
- 会社名 ㈱スクロール
- 業種 小売業
- 開示書類 有価証券報告書
- 決算日 2021年3月31日
- 監査法人 EY新日本有限責任監査法人
- 会計方式 日本基準
(2)強制適用によるKAM
連結財務諸表の監査報告書に記載されたKAM
- SLCみらいの減損の兆候の判定
個別財務諸表の監査報告書に記載されたKAM
- SLCみらいの減損の兆候の判定
(ただし、連結のKAMと同一内容であるため、記載を省略する規定が適用されている)
このように、有形固定資産の減損がKAMとして取り上げられていました。記載のボリュームもちょうどよい感じです。
ひとまず、第一報まで。
P.S.
2020年3月期のKAM早期適用については、拙著『事例からみるKAMのポイントと実務解説―有価証券報告書の記載を充実させる取り組み―』で解説しています。