Accounting

「会計不正対応セミナー」で新たな実践ツールを導入

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

2024年8月23日、一般社団法人企業研究会主催の「内部監査人が知っておきたい 会計不正対応アプローチ」セミナーを開催しました。このセミナーでは、これまでにない新たなツールを導入することで、参加者にとって実践的かつ効果的なアプローチを提供することができました。

今回のセミナーの意義

これまでのセミナーでは、「仮説検証アプローチのクイックバージョン2.0」や「フラウド・キャンバス」など、多様なツールを組み合わせたアプローチを採用してきました。今回は内容をひとつのツールに絞り込みました。焦点を当てた「業務プロセスの単純化モデル」について、3時間にわたって深く掘り下げました。
このモデルは会計不正リスクに効果的に対応するための基盤となるツールであるため、内部監査人にとって不可欠な知識とスキルを提供することを目指しました。

新たに導入したツール

今回のセミナーでは、より具体的で実践的なサポートを提供するために、2つの新しいツールを開発しました。

■不正事例の解析シート

このシートを用いることで、実際の不正事例が「業務プロセスの単純化モデル」の「情報の転換点」で生じているため、ここにフォーカスすべきことが明らかになります。
また、この「情報の転換点」であらかじめ例示していたリスクが、実際の不正事例で顕在化したことも理解できます。つまり、会計不正の手口に応じたリスクの例示は、教科書的な内容にとどまらず、不正リスク対応にも役立つことがわかるでしょう。
さらに、それぞれのリスクに対応するために、統制についても例示を用意していました。この統制の例示が実際の不正事例の再発防止策として提言されていることから、不正リスク対応に活用するための強力なツールとなります。

■解析結果に基づく検証手続立案シート

このシートは、セミナーで学んだ知識をもとに具体的な検証手続を立案するためのものです。参加者は、理論の学習にとどまらず、内部監査の現場で即座に実践できる手法を身につけることができます。
このシートは「仮説検証アプローチのクイックバージョン2.0」をさらに簡略化することで、仮説を立てることなく、リスクや統制の例示に基づいて自社の不正リスク対応の有効性を検証することを目指しました。

受講者からの声

今回のセミナーでは、受講者から最高ランクの評価をいただきました。具体的なフィードバックはまだ集まっていないものの、全体的に満足度の高い内容だったと感じていただけたようです。資料が見やすく、内容が体系的に整理されていた点が好評で、今後の業務に役立つ内容を提供できたことを嬉しく思います。

次回セミナーへの期待

今後も、セミナー内容の充実を図りながら、業務に役立つツールを継続的に開発・提供していきます。これにより、内部監査の現場で即活用できる実践的な学びを提供することを目指しています。受講者の皆さまからのフィードバックを参考にしながら、ご期待に応える内容を準備しておりますので、次のご参加をお待ちしております。

比較情報の修正が突きつける、サステナビリティ開示の新たな難題前のページ

ISSB基準が変えるGHG排出の過年度報告次のページ

関連記事

  1. Accounting

    会計上の見積りの主要な仮定が行き着くところ

    今日、例の研修動画をチェックしました。そう、昨日のブログ「見積り開示…

  2. Accounting

    収益認識対応を進める秘訣

    本日は、とある企業さんで、収益認識の勉強会。勉強会といっても、座学で…

  3. Accounting

    経営力の評価に資する情報なら、『「のれんの減損」の実務プロセス』を

    嬉しいことがありました。2022年7月に発売になった拙著『伝わる開示…

  4. Accounting

    AIなのに手作業が必要となるのは、なぜ?

    AIなのに、手作業が必要。そんな話を聞いて「そうそう、そのとおり」と…

  5. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.046 ファイバーゲート、あずさ

    文豪ゲーテが開示責任者なら、自社に固有の情報を記載したでしょう。「一…

  6. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.021 住友商事、あずさ

     文豪ゲーテが開示責任者なら、財務報告の流儀を求めたことでしょう。「…

  1. Accounting

    ホントに、消費税の会計方針を記載しなくても良いか
  2. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.025 三菱地所、EY新日本
  3. Accounting

    踏み絵だよ、2023年3月期のサステナビリティ開示は
  4. FSFD

    シングル・マテリアリティという名の罠:ISSB・SSBJ基準に隠された二重構造の…
  5. Accounting

    JICPAからのKAM強制適用2年目の分析レポート
PAGE TOP