Career

後輩クンの眩しい行動力

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

 行動力のある人と会っている時間は楽しい。今日は、かつて一緒に働いていた後輩クンとの会食でした。久しぶりに東京に出てくるということで、八丁堀のフレンチを予約しました。

 最近、お邪魔したビストロのオーナーに予約可能かどうか尋ねたところ、すぐそばの姉妹店の紹介を受けて、初めてお邪魔したお店。そのお店が少しオシャレだったため、先に着いていた後輩クンは外でボクを待っていました。

 会うなり、当時の状況が思い浮かびます。少し痩せたといっていましたが、あの頃の前向きな姿勢は変わらないまま。

 最後に会ってから3年近くの時間が経っていたようで。そのときにボクが話していたのは、ディープラーニングだったとのこと。Googleが人の脳の構造に近い形で開発したマシーンに、猫の写真をひたすら読みこませたら、「これは猫の写真」と勝手に分類し始めたという話。

 当時のボクは、テクノロジーの進化に驚いたために、あちこちで猫の写真を話していました。後輩クンはそれを聞いて、「なんのことだろう」とあまりピンと来ていなかったと打ち明けます。

 しかし、彼はその後、中小企業がもっとIT技術を活用しないといけないと思ったことから、プログラミングを学び始めました。その過程で、猫の写真の話が意味するところが理解でき、「あのときに竹村さんが話していたことはこれか」と驚いたとのこと。

 彼は、ボクが常に先を走っていることに悔しがります。あと3年すると、後輩クンは初めて会ったときのボクの年齢になるとのこと。3年後、あのときのボクのようになれるのか、どうしたら追い越せるのかと。

 いやいや、十分に追い越しています。それは、行動力。後輩クンは、これだと思うとすぐに行動に起こすことができます。誰もが誰も、そんな行動力を持っているワケではありません。初めて会った当時のボクどころか、今のボクも追い越しています。

 ビジネスやキャリアで、一番大事なのは行動を起こすこと。行動に起こさない行動を繰り返していても、現実は何も変わらない。アインシュタインは、こう言います。

 

同じことを繰り返しながら、違う結果を望むこと、それを狂気という。

 

 違う結果を望むなら、今とは違うことをしなければならない。そのために新しい行動を起こすのです。久しぶりに会った後輩クンは、あの頃と同じく、新しい行動を起こすエネルギーが満ち溢れています。いい感じ。

 会食の中で、彼が地域経済を活性化させたいというので、地域通貨を発行してはどうかと提案しました。その地域の経済が落ち込んでいるといっても、貨幣経済の話。そこで、㈱メタップスの代表取締役社長を務める佐藤航陽サンによる著書『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』(幻冬舎)で、資本主義から価値主義へ移行する話を紹介しました。 

 その本では、価値には3種類あるといいます。貨幣で表現される「有用性としての価値」がこれまで重視されてきた価値。今後は、貨幣に変換される前の「内面的な価値」や「社会的な価値」を中心とした世界に変わっていくと説きます。それらはテクノロジーによって認識できるようになるため、価値として取り扱えるのです。だから、地域通貨を発行したらどう、と。

 後輩クンは「まだ、話に付いていけてない」と残念がっていましたが、きっと彼のこと。次に会ったときには、「やってみたら、案外、簡単でしたね」と軽く報告してくるんだろうな。そんな頼もしい姿に刺激をもらいました。でも、ボクもまだまだ負けませんからね。

 

P.S.
 貨幣資本主義から評価資本主義への移行を話すときに、佐藤航陽サンが言う3つの価値を使って説明すると理解してもらいやすいです。貨幣経済しか見えていない会計士こそ、この本を読むべきと考えて、周りに紹介しています。
・佐藤航陽『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』

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