24時間以内に起きた、良い出来事。それは、研修の参加者からの感想。
昨日の投稿「絶妙な選曲と評価された研修BGM」で、新人さん向けの研修をしたとお話ししました。その参加者から、人づてに感想を聞きました。
感想を漏らした方は、会計や監査とは違う世界で働いていた方。つまりは、会計とは別の世界の研修を受けた経験のある方。
というのも、会計の世界の研修講師は、はっきり言って、不勉強。研修で伝えるべき会計のコンテンツそのものは、問題ありません。むしろ、そこができていない研修はお話しになりません。
例えば、ボクの本でも、「今までの解説は忘れなさい」と書いたように、税効果会計の目的は税引前利益と税金費用とを実効税率で対応させるため、な~んて説明する研修は、もう最悪。表面しかなぞっていないことが丸わかり。
ボクのその本には、Amazonの匿名で批判しているレビューがあります。まあ、匿名の段階で、終わっていますが。きっと、そんな説明で研修している人なのでしょう。
斎藤静樹先生の論文の引用の仕方がおかしいと批判しています。でもね~、これ、会計の著名な研究者が説明されていることなんですよ。それは参考文献にも明記しています。
この本は学術論文のような引用の仕方はしていませんが、それは会計の実務解説書ゆえのこと。とはいえ、いわゆるビジネス書に比べると参考文献を掲げています。だから、それを見てから反論しないと、反論する立場にはない。むしろ、反論するなら、ボクじゃなく、その研究者。学会や専門誌で、名前を出して、根拠も示して反論してください、ってこと。
データ、ワラント、クレームという議論の最低限の要件が揃っていないんじゃ、議論のふっかけ方すら理解していない。そのことも、この本で伝えているのに、読んでいないんですね。きっと、自分のビジネスが否定された瞬間に、頭が沸騰したのでしょう、お話しになりません。まあ、だから、匿名で吠えているんでしょうけどね。
あっ、あまりにも取るに足らない話に時間を使ってしまいましたね。失礼しました。話を戻しましょう。
会計や監査をテーマにした研修の講師は、会計のコンテンツで精一杯な人が多い。それをどう伝えるか、伝わるかについて取り組んでいるような人は皆無に近い。プレゼンやストーリーについて、きっと一冊の本も読んでいないのが丸わかりな感じ。
会計や監査以外の研修を受けたことのない人が参加者のときには、そんな研修しか知らないので、特に違和感は覚えません。伝えられたコンテンツそのものの量だけで判断していきます。
しかし、そうではない研修を受けたことのある人にとっては、おそらく味気なくて無味乾燥な白黒の世界。なんだ、このつまらない研修は、という印象を抱くのは必至。そんな世界にいた人から、ボクの研修について、こう話していたそうです。
「てっきり、外部の研修専門の方を招いていたと思いました。この事務所の研修はすごいですね」
その研修のテーマは、会計監査の肝となる、リスク・アプローチ。それを、監査が何かも知らない人がリスク・アプローチの研修を受けて、そんな評価をしてもらったのです。ある意味、会計士試験合格者に言われるよりも、百万倍も嬉しいセリフ。ファシリテーターとしての経験値が上がってきた気がしました。
そんな感想を励みに、ますますファシリテーターの知見を磨いていきますよ。決して、匿名で議論のいろはも知らずに噛み付くような、無作法な振舞いをすることなく。