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『働き方2.0vs4.0』から学ぶ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

本屋をぶらりと歩いてみると、興味深いタイトルの本に出会いました。それは、作家の橘玲サンが書かれた『働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる』(PHP研究所)です。 

 以前のブログ記事「盛り上げ、つなげる『飲み会2.0』」で、今までの概念と大きく変わったことを示す表記として「2.0」が使われているとお話ししました。この本のタイトルから、働き方がアップデートしていることが理解できます。しかも、働き方が2.0どころではなく、4.0にまで変化しているのです。3.0はどこに行ったんだと考えていたところ、本の帯の裏には、働き方5.0まで記されていました。すごいアップデート。

 この本が指摘しているのは、今日本で行われている流れは、「働き方1.0」から「働き方2.0」への動き。年功序列や終身雇用といった日本的雇用から、成果主義に基づいたグローバルスタンダードへの移行を指します。

 一方で、世界の流れはもっと進んでいます。シリコンバレーではプロジェクト単位でスペシャリストが集合して去っていく「働き方3.0」が主流です。これがフリーエージェント化していく「働き方4.0」へと変わっていると指摘しています。

 つまり、日本では働き方2.0を目指しているものの、世界では働き方4.0へと移行している。そんな乖離があるというのです。だからこそ、この本のタイトルは『働き方2.0vs4.0』なのです。こうした著者の主張もさることながら、ボクが一番腑に落ちたのは、会社のあり方。

 

 会社の在り方についてよく聞かれるのが、次のような話。SNSによって、会社に所属していなくても、誰が何をできる人かが分かるため、どんどん繋がっていく。だから、会社という組織が不要になるという説明です。会社の看板が不要になるというもの。

 これを聞いて、「そんなものなのかなあ」と漠然と受け止めていたのですが、この本の説明は違います。会社は存続していくのです。

 そんな主張の違いが生まれる理由に、それぞれの前提が同じでないことが挙げられます。会社がなくなるという主張で想定しているのは、主にクリエイター。新しいモノであったり新しいサービスであったりと、ゼロからイチを創り出していく人。これらの人については、この本でもフリーエージェント化していくと指摘しています。そこは同じ。

 

 しかし、フリーエージェントの人達で集まるプロジェクトが大規模になっていくと、そのプロジェクトを管理していく必要がでてきます。また、巨額の資金を預け入れるとなると、資金を拠出する人に対して信頼や実績が求められます。大金を預けたのにトンズラされてはたまりません。

 その都度、組成されるプロジェクトでは、そうした信頼や実績がない。だからこそ、会社という組織体を設けることによって、この辺りをバックアップするのです。また。こうしたプロジェクトには、専門的な分野も存在します。法務であったり総務であったり、あるいは、会計だったりと。また、細かな事務を担うバックオフィスも必要になってきます。そのため、これらを担う役割として会社が必要になってくるのです。

 つまり、会社が要らないという主張は、小規模なフリーエージェントのプロジェクトの場合だけ。それに対して、会社が必要という主張は、フリーエージェントが集まったプロジェクトが大規模になった場合なのです。このように理解すると、両者の違いにスッキリとできました。

 

 このような会社の在り方の他にボクがスッキリしたのは、スペシャリストの働き方。スペシャリストには、次の3つの働き方があるといいます。
1つ目は、専門的な組織に所属すること。例えば、会計士なら、監査法人に所属すること。
2つ目は、開業すること。いわゆる、独立ですね。
3つ目が、一般の会社組織に就職すること。組織内会計士がこれにあたります。

 これらの違いは、自分の専門性をどのようにマネタイズするかの違いだと説明します。そのことを「会社の看板を借りた自営業者」と表現しています。ボクも以前から「仰星(注:前職の監査法人)の竹村ではなく、竹村が仰星にいる」と考えていたので、これも非常に納得がいくものでした。

 

 あなたがこの本を読むときには、まずは自分がクリエイターなのか、あるいは、スペシャリストなのか、このどちらかに分類されるかを明確にするのがオススメ。でも、この分類は何気に難しい。

 例えば、ボクだと、会計や監査の本を書いています。コンテンツを生み出しているという意味では、クリエイターに分類されます。しかし、それがあくまでも専門家の成果としての表現の一部と考えるのであれば、スペシャリストに分類されます。

 

 このように、どこに軸足を置いているかによって、この分類が変わってきます。すると、プロジェクト型で動くのか、あるいは、会社の中で動くのかが変わるのです。もちろん、会社の中で動くといっても、そこに所属しているとか独立して関わっているのかは、マネタイズの仕方のため、別の話。ね、結構、分類が難しいでしょ。

 そう考えると、クリエイターよりはスペシャリストが読むと気づきの多い本なのかもしれません。今度、会うときに、あなたの気づきを教えてください。

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