ハイサイ! これは、沖縄の言葉で「元気にしてる?」の意味。なぜ、いきなり沖縄の話かというと、昨日のブログ「ハワイで生活するための2つの方法」が原因。沖縄に訪れる観光客がハワイを超えたとお伝えしたことから、沖縄の気分にもなっているため。そんなときに聴いた森高千里サンの『私の夏』がさらに沖縄気分を後押しします。
そんな沖縄でボクが思い出すのは、桑田佳祐サンの言葉。確か、20年以上前に沖縄でライブを行ったときのコメント。沖縄には辛い歴史があるにもかかわらず、明るく生活しているという旨の話をしていました。これも、悲しい過去を経験していることから、人に明るくできるのです。
先日に聞いた、知人に降り掛かった出来事にもこれがあてはまります。知人に、総務から備品の返却を求めるメールが来たとのこと。会社の備品を、申請していた期間よりも長く専有していたため。
本人はそのことを反省しており、すべて自分のせいだとボクに話していました。その知人は普段から真面目なため、その専有にも何か理由があったのでしょう。ところが、誰のせいにする訳でもなく、置かれた環境のせいにする訳でもなく、自分がいけないのだと自身を攻め立てる。
その件の事実はわかりませんが、ひとつ、気になったのは、その返却メールの送り方。総務の担当者が送ったメールには、10名近くの関係者がccに入っていたそうです。その中には、担当役員まで宛先に加えている。知人の職位が係長であるにもかかわらず、ですよ。そんな偉い人も何人か入っている催促メールが、イジメの構図のように見えました。
おそらく、総務の担当者もccに加えられた人も、そんな意図は微塵もないハズ。この件で会議を開き、また、遅延している人に催促する結論に至る。だから、担当者から本人に連絡をして、といった指示があったのでしょう。で、そのときの会議に出席していた人をすべてccに入れた。あっ、これはボクの勝手な推測。どんな関係者なのか、どんな担当役員なのか、まったく分からない状態での妄想です。
ただ、この妄想力って、職場をはじめとしたコミュニティでは大事なこと。言い換えると、相手を思いやれるかどうか。最初から「あいつが悪いに違いない」と決めつけたうえで、その後の対応をすべて進めていくなんてダメ。知人の件も然り。
こんな風に、反射的に対応していくと、浅い解決策になりやすい。なぜなら、目に見えている、わかりやすい状況だけに対処するから。表層的な分析にとどまることから真の原因を解決できないため、その後も同じ問題や形を変えた問題が生じてしまう。
しかし、ここで「もしかして、何か理由があるんじゃないだろうか」と一歩立ち止まって考えたときに、より深い解決策が導けることがあります。目に見えていない深層背景にまで掘り下げていくことで、真の原因に辿り着きやすくなるからです。
傷ついた経験があるほど優しくなれるって、よく言われます。これは、その人の深層背景と同じような経験をしているがゆえに、その傷に気づくことができ、また、それに応じた接し方ができるということ。表面的な振舞いではなく、その振舞いを起こした情動にまで配慮できるのです。
こうした掘り下げは、必ずしも経験がなければいけないものではなく、訓練を積めばできます。深層背景に意識を向けようとするマインドと、真の原因を掘り下げるためのちょっとしたスキルの2つがあれば大丈夫。特にリーダーになる人は、フォロワーに影響を与える存在のため、これらは不可欠。
もし、知人の職場にも、そんなマインドとスキルを持った人がいたのなら。きっと知人は、必要以上に傷つくこともなかったでしょう。その傷を癒やしてあげたい。
最近、神保町に良さげなお店を見つけたので、「ハイサイ」とその知人を誘ってみようかな。沖縄のお酒もあることだしね。