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共感マップを用いて行動計画を立案する

 今日のミーティングで初めて使った思考ツール。それは、「共感マップ」。

 これは、顧客のことを知るために開発されたもの。顧客が、何を見て、何を聞いて、何を考え、何を話しているのか。そこから顧客のゲインとペインを探っていきます。

 これまで、共感マップについて知ってはいたものの、実際に共感マップを意識して使ったことはない。しかし、今日のボクが仕切るミーティングで、これを試行してみたのです。

 というのも、ミーティングの議論が行き詰まっていたから。今後の進め方を決めようとしたときに、パラパラとアイデアは出るものの、ひとつのプロジェクトとしての動かし方にピンときていなかったのです。

 そこで、基本に立ち返るために、ユーザーに寄り添って検討することにしました。このときに、ホワイトボードの前に立ったときに思い浮かんだのが、共感マップだったというワケ。

 人の横顔の輪郭を書き、目と耳と頭に言葉が書けるように点線を引きます。ここでミーティングのメンバーに質問したのが、このプロジェクトの今後の取り組むで喜んでもらいたい人は誰、というもの。

 で、答えのあった具体的な人を対象として、プロジェクトメンバーに聞き出していきます。そのテーマに関して何を聞いているのか、何を目にしているのか、また、何を考えているのか、と。

 ひと通り聞き出した次には、定説的にはペインとゲインを探り当てます。しかし、そこでアドリブで変化球を加えたのが、その具体的な人のセリフ。このプロジェクトによって、その人が何を話しているかを想像してもらったのです。

 ボクの質問によって、喜んでいる様子がどんどん言語化されていきます。応えてもらったプロジェクトメンバーの勘も良かったことにも救われ、プロジェクトの成功のヒントとなる言葉が引き出せます。

 この後は、マーケッターの神田昌典サンが開発された「フューチャーマッピング」に準じた形で、言語化された内容に基づき、現時点から将来のある時点までのストーリーを紡いでいきます。

 そうして完成されたストーリーに、プロジェクトの進むべき取り組みについて、ヒントを得ていく。すると、面白いことに、それまで議論していた内容が綺麗に繋がっていくのです。

 中でも興味深かったのは、あるメンバーが話したフレーズが、そのままプロジェクトの取り組みに反映されるものであったこと。そのフレーズが発せられたときには、そんな意味を持っていなかったのに、ストーリーを描いた途端に意味を持ち始めたのです。鳥肌が立つほどに驚きましたよ。

 こうしてプロジェクトの取り組みが3つのステップで導けた後は、いつ、誰が、どうやって手掛けていくかを決めるだけ。1時間足らずのファシリテーションで、プロジェクトの行動計画まで立案することができました。アドリブだったとはいえ、共感マップとフューチャーマッピングとの相性は良かったですね。

 ここまで上手く行ったのは、集まっていたメンバーの熱量が高かったからに他なりません。このメンバーだからこそ、導けた内容だと感じます。いきなり人の顔のイラストを描い始めたり、仮想のストーリーを創るのに巻き込まれたりと、いわゆる普通のミーティングとは進め方がまったく違う。そんな進め方にもかかわらず、よくぞ付き合ってくれました。ありがたい話です。

 今日はホワイトボードの使える幅が短かったため、共感マップへの書き込みがスペースに限定されてしまいました。今日のブログにアップした写真がそれ。もう少し書き込めるスペースがあったなら、想定対象のユーザーにもっと寄り添えたかもしれません。次回は、ホワイトボードのスペースにも気をつけようっと。

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