Career

「実学M.B.A.」の投稿からキャリアの本質を学ぶ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

ボクが学生の頃、深夜のラジオ番組をよく聞いていました。どの番組でも、リスナーからの投稿を発表するコーナーがありました。

 そこに投稿する人は、「ハガキ職人」と呼ばれていました。素人にもかかわらず、毎週、しかも複数のネタをハガキに書いて投稿する様子が、熟練工のような職人に見えたのでしょうね。ちなみに、最近じゃハガキで投稿しないため、「メール職人」や「ネタ職人」と呼ばれているそうで。

 その当時、ボクはラジオ番組で紹介されるハガキ職人の投稿を聞きながら、負けずにネタを作っていたものです。自分のほうが面白いネタを作るぞと意気込んでいた。

 しかし、そのネタを投稿したことはありません。たったの一度も。ネタは作ったものの、それを投稿することはなかった。

 気恥ずかしく感じていたこともあれば、地方の人間が東京の世界とつながることを信じられなかったこともあるでしょう。その結果、一視聴者として聴くだけの関係。自分から主体的に関わることはなかったのです。

 そんなボクが、先日、人生で初めて投稿してみました。その先は、神田昌典サンが提供するオーディオ学習プログラムの「実学M.B.A.」です。5週目がある月にだけ開催される「パーソナル・コンサルティング」に投稿したのです。

 先月、世界的なマーケッターであるダン・ケネディ氏がこの世を去りました。ブログ記事「ダン・ケネディから学んだツーステップ・マーケティング」でもお話ししたとおり。このときに、ダン・ケネディ氏の訃報に対する神田昌典サンの想いを猛烈に聞きたいと思ったのです。

 ちょうど、9月のパーソナル・コンサルティングの募集期限が迫っていた時期であったため、珍しく投稿してみました。こんな内容で。

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2019年8月に、ダン・ケネディの訃報が流れました。 彼が提唱するダイレクト・レスポンス・マーケティングや著書を日本に紹介してきた神田さんは、この出来事を、一体、どのように捉えたのでしょうか。 また、今後の神田さんが取り組もうとしている活動に、どのような後押しを感じられたのかについても、ぜひ、お聞かせください。
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 で、パーソナル・コンサルティングの音声が届く今日の2019年9月30日、イヤホンを耳に入れて聴いていると、なんと、ボクの投稿が採用されたのです。投稿にあたってのニックネームは、「バンブー竹村」。紹介ページにも、ボクの投稿がメインとなっているではないですか。

米国流ノウハウを日本で展開するときに注意すべきこと ―― 実学M.B.A特別企画「神田昌典のパーソナル・コンサルティング」

 神田サンは、ダン・ケネディはダイレクト・レスポンス・マーケティングを「民主化」したと表現しました。一部の大企業だけのものではなく、中小企業や個人にも使えるように、マインドを説き、スキルを教え、ツールを与えた。これがSNS時代にとって、個々人がつながりやすくなったと話します。

 もともとの投稿内容は、単純に神田サンの感想を聞きたかっただけでした。しかし、ボクの想定を超える内容で回答していく。特に、この「民主化」という表現がやけに気になりました。というのも、ボクが目指していることを象徴していたから。

 ボクは、フェア(公平)である状態を目指しています。だから、会計や監査について研究者の世界を実務家に伝えたり、専門家の世界を実務家に展開したりと。情報の偏りがなく、誰もがそれを活用できるような形でコンテンツを提供している。これって、神田サンが表現する「民主化」に他ならない。

 ただ、ボクは「フェア」と表現していたところ、「民主化」というワードが返ってきた。これらの関係について、少し考えてみました。すると、ハガキ職人の頃の想いとリンクしたのです。

 あの頃は、自分がハガキ職人になることは、まったく想像できなかった。夢のまた夢とは、このこと。これは、1対1では関われないことを意味しています。もしかすると、そこで完結する世界を羨ましがっていたのかもしれないと気づきました。

 そこで勝手に世界を閉じている様子が、あたかも偏りがある世界だと受け取っていたとも考えられます。だからこそ、「フェア」という標語を掲げて、こちらの世界にも等しく開放することを望んでいたのかもしれません。

 もちろん、それは勝手な思い込み。ハガキを投稿すれば良いだけの話。何も難しくないこともせずに、仲間に混ぜてもらえないとスネている。それでは永遠に一緒に遊べません。

 これからは、もう少しコミュニティに主体的に関わってみたいと感じました。その一歩を踏み出さないことには何も始まりませんからね。

 また、今のボクには、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの知見もあります。そう、個々人がつながるための作法です。ハガキ職人のようにコミュニティに参加するために言葉を使うこともできれば、発信者側として個々人と言葉でつながることができます。それに向かって突っ走れと神田サンに背中を押された気がしました。

 すごいな、神田サン。興味本位の質問から、キャリアの本質に迫る回答をさらっと話すのだから。よし、もっと、つながっていきますよ。準備はいい?

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