どの業界も、似たりよったり。当然に違うところもあるけれど、同じところだってあります。枝葉は違えど、幹は同じ。先日、それを実感しました。
まったく違う業界の人たちとご一緒する機会がありました。しかも、その業界で著名な人もいます。たまたまのご縁で、飲みの席に参加させていただきました。
その業界に対するボクのイメージは、個々人が自身の足で立っている世界。チームとして動くこともあるものの、基本的には己が何をするかが問われるような業界。
実は、ボクはその業界に興味を持っていた時代がありました。何もかもが自分の腕次第という世界に非常に惹かれたものです。しかも、ボクのキャリアも活かせそうでしたし。
だから、先日の飲み会は、個々人が専門としていることを共有するのかなと、少しワクワクしたものです。新しい世界が見られるかも、と。
ところが。
先日の飲み会では、個々人の専門よりも、その業界にいる人たちの話でもちきり。まあ、その飲み会に至った流れもあるため、やむを得ない面もありますが、ほぼ、人の話。
個で勝負する業界なだけに、他の人の振舞いにも関心が強いのかもしれません。話に登場する人物はほぼわからない状態でしたが、なんとなく話の内容は理解できました。
すごく変わった人がいる、なんて話も出ました。その業界だから変という訳ではなく、単純にその人だから変という意味で、見たことも聞いたこともない人物の話でしたが、想像がついて楽しかったです。
他にも話を聞いていて感じたのは、筋を通さない人はとかく嫌われる、ということ。人としての筋もあれば、業界としての筋もある。簡単にいえば、搾取するようなタイプはダメ。人を利用したり、業界の守るところを無視したりと、自分勝手な振舞いは相手にされなくなります。
お前はダメだと言ってくれる人がいれば、まだ救われます。その言葉で変わることができるから。自分勝手な振舞いを直すチャンスにできます。とても有り難いこと。
しかし、大抵は何も言われません。変わる機会がないまま、本人のいない場所でダメだと陰口を叩かれる。実際、その業界のことを知らないボクでも、「それはダメでしょ」と感じたほど筋を通していませんでしたし。
つまるところ、信用や信頼が大事。自分を中心に置いた態度では、誰も付き合ってくれません。表面上は、仕事だから付き合ってくれます。でも、仕事の場を1ミクロンでも離れた瞬間に、相手にされない。
何年も前から「評価経済が来る」なんて言われていましたが、信用や信頼の比重がますます高まっているのかもしれませんね。人付き合いの根本に関わるため、どの業界にいようが、どんな時代であろうが、変わることはありません。
変わることを追いかけるのではなく、変わらないことを大事にする。それが最も効果的なんです。不変なことを追求する。やっぱ、これですよ。