今日の2020年1月11日は、昨日のひとり反省会。昨日は、所属している事務所で、ネーミング・ワークショップを開催しました。結果的には大成功でしたが、進行的に自分なりの課題もありました。そこで、次回に向けての改善事項を洗い出していました。
ワークショップでは、3つのフェーズで構成していました。改善事項は、フェーズ1で4点、フェーズ2で11点、フェーズ3で6点の合計21点。これには、今回の改善もあれば、次回に向けての新規の取扱いも含まれています。
今回、2度目のネーミング・ワークショップを開催したことで、元ネタの意図するところが見えてきた感じがありました。「そうか、このワークはそれを目的にしていたのか」と腑に落ちるものがたくさんありました。
ボクがファシリテーターをしながら学んだのは、ブレインストーミングの壁をブチ破ることを意図したワークであったこと。アイデア出しをするのに慣れていない人にとっては、自身でゼロからアイデアを広げていくことは難しい。発想を広げていく経験が少ないと、アイデアを生み出すこと自体がプレッシャーになってしまいます。
そこで、元ネタが使っている手法が、テクノロジーの活用。ほら、GoogleやAmazonといった企業は、莫大な投資によって顧客の検索を使い勝手の良いものに改良を続けています。アルゴリズムを改善していくことによって、ドンピシャの検索ワードでなかったとしても、求める商品の辿り着けるようにしているのです。
このアルゴリズムを、ブレインストーミングに活用しない手はありません。ピンときた言葉を検索にかけることで、こうしたサイトが「あなたの求めているのは、これじゃありませんか」といくつも、いくつも提案してくれる。自身で発想を広げなくても、テクノロジーが沢山の提案を、しかも、関連の強い提案をしてくれるのです。
そうか、このようにテクノロジーを使って発想を広げていくことが、この方法論のミソだと気づきました。すると、他にもブレインストーミングの手法が思いつきます。
今回のワークショップでは、フェーズ2がアイデアの発散に相当します。方法論のミソに気づいたことで、書籍に記載されていない手法のアイデアが湧き出てきました。具体的には5つのアイデアが浮かびました。
このように話すと、アルゴリズムに提示された範囲でしかアイデアが生まれないのではないかと批判があるかもしれません。人間の能力が低下することに繋がる手法だと、反対の意見もあるでしょう。
しかし、それは見当違い。人間の能力を使う局面が違うだけ。テクノロジーによってアイデアを広げた先が、人間の出番。検索の結果を踏まえて、何を選ぶか、そこから何を連想するか、どれとどれを組み合わせるかなどは、人間の想像力や創造力を発揮していく局面なんです。
広告業界でバイブルとされている、ジェームス W.ヤング氏の『アイデアのつくり方』(CCCメディアハウス)によれば、アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ。だとすると、手元に素材が沢山あるほうが、アイデアは生まれやすい。ならば、手元の素材を広げていくには、テクノロジーの活用は効果的。
で、アイデアを組み合わせるときに、人間の能力を発揮すれば良い。実際、ネーミング・ワークショップでも、テクノロジーを用いてアイデアを発散していった次に、ブランド・ネームを生み出すためにアイデアを絞り込んでいく手順となっています。後半こそが、人間の能力の活かす格好の場。
今日の反省会で生み出された5つのアイデアは、次回の開催に向けて試してみる必要がありますね。実地でテストした結果、効果がみられたものや効果的な進め方が発見されたときに、ワークショップに反映していく。そんなことをコツコツと実践してみますね。もしかすると、このブログにも活かされているかも。