世の中、ホント、狭いもので。先日、知り合いの会計士から、こう聞かれました。「竹村さん、ホニャララ会社のナントカさん、ご存知ですか」と。
その会社は、十数年前にボクが監査業務の現場責任者を務めていたクライアント。1年間だけの短い期間でしたが、いわゆる、インチャージってやつを担当していました。
担当が代わった後の数年後、そのクライアントの監査を行うのは親会社の監査法人に切り替わってしまいます。すると、周りの仲間ですら縁がなくなる。そのため、お会いする機会がないままでした。
ところが、ひょんな縁で、知り合いの会計士が、監査業務ではないものの、その会社に関わることになります。もちろん、かつてボクがインチャージだったことを知らないどころか、接点があったことすら知らない状態。
その会社の経理部長さんが、知り合いの会計士と話をしている中で、ボクと接点があることに気づいたようで。だから、冒頭の質問があったとのこと。
経理部長さんのお名前を伺って、当時の現場の光景が一気に思い出されました。あの会議室で膝を突き合わせて、会計処理や開示の仕方を話し合っていたっけ。懐かしいったらありゃしない。
反対に言えば、当時の現場のことを思い出す機会がありませんでした。まさに、忘却の彼方。記憶が遠いところに行っていました。
ところが、経理部長さんはボクのことを覚えてくださっていたのです。1年だけしか担当していなかったのに、未だに記憶にとどめていただいたことが嬉しい。有り難いことです。
セミナーを開催しているときにも、以前に担当していたクライアントの方が参加されることがあります。基本、有料のセミナーしか行っていない中で、お金を払ってわざわざ会いに来てくれるのです。
こうして、かつて担当していた会社の方々がボクのことを覚えていて話に出してくれたり、有料セミナーに参加してくれたりと、優しい方々と仕事ができていたことに深謝。
ボクが返せることは、今の仕事を全力で取り組むこと。あの頃と変わらずに、いや、あの頃よりも上回るレベルで。