今日のニュースに、驚きました。新型コロナウイルス感染症への対応として、EU加盟国への第三国からの入国を原則禁止とすると発表しました。事実上の、ヨーロッパ全体の封鎖を意味します。このような状態まで至っています。
思い出したのが、2019年4月1日にブログ記事「新元号『令和』の音から感じとる」でお話しした、「令和」という元号の解釈。そこでは、「外に出た光が調和する」と前向きに解釈したものを示しました。
ただ、「前向き」とあるように、期待を込めた解釈でもありました。というのも、そのまま解釈すると、異なるニュアンスになります。なぜなら、「後ろ向き」の解釈だったから。
後ろ向きの解釈によれば、「消えて伝わり調和する」。どちらの解釈でも、結果的に新しい何かが生まれてきます。しかし、生まれ出す手前の状態が違う。一度、現状の何かが消滅するのです。
ヨーロッパ全体を封鎖するまでになると、金融経済への影響は計り知れない。EU以外の各国でも、相当に混乱が生じるでしょう。金融市場における時価と連動した会計上の項目に対して減損や評価減といった手当も必要になる。その結果、財務諸表がかなり痛む状況もあるはずです。
この状況が、特定の少数の企業ではなく、世界各国の多数の企業で生じかねない。だから、金融経済がリセットされると話す人も現れています。まるで、今の経済が「消えて」しまうような勢いで。
確かに、「後ろ向き」の解釈に基づけば、現状の金融経済が消滅するシナリオに傾くでしょう。一度、消えてなくなる状態を通過するのが今だと言わんばかりに。
しかし、それを予言めいた風に話すのは不安を煽るだけ。仮にそうだとしたら、それを回避する方法や軽減させる方法もセットで話すべき。問題を示したなら、解決策も合わせて提示する。それができなければ、むしろ何も言わないほうが良い。
もちろん、それは問題を見ないフリするワケじゃない。それは、単なる現実逃避。問題を先送りしても解決しないなら、適時に対応する必要があります。
そうではなく、問題を直視したうえで、望む未来を選択することが大事。ネガティブな未来を選択すれば、ネガティブな未来がやってくるでしょう。なぜなら、ネガティブな状態を回避や軽減しようとしないから。
一方、ポジティブな未来を選択すれば、ポジティブな未来を招くために何をすべきかに意識が向きます。解決を図るために行動に移りやすいため、ポジティブな未来が出現しやすくなるのです。
冒頭に紹介したニュースからポジティブな未来を選択するならば、最悪の状況が訪れても何とかなるように手当しておくのが良い。それは食料品や備品などのモノかもしれませんし、不測の事態に備えた資金かもしれません。協力や支援を仰げるヒトかもしれません。
このように、最悪の状態となる前に備えておく。そんなことを考えていました。
あなたは何を備えますか。