Career

執筆が苦手なら、この順番で書き始めろ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

現在、短めの執筆に取り掛かっています。とある専門誌への寄稿。「おおっ、ボクにそのテーマで依頼なの?」と驚く反面、「そういうテーマでご指名いただくなんてありがたい」という気持ちもあります。

 で、「こういう内容なら書けます」と返答したところ、先方の期待に沿っていたようで正式なゴーサインに至ります。せっかくのご指名のため、全力で取り組んでいるというワケで。

 先週末は、執筆にあたっての素材を目の前に吐き出しました。まずはマインドマップで全体的な構成を整理し、その次に項目別にネタの洗い出し。収集した関連資料からひとりブレインストーミングで発想を広げていきます。

 で、広げた発想はそのままでは広げっぱなしにすぎないため、検証を行いながら執筆のネタに収束させていきます。各項目のネタが落ち着いたら、いざ、ライティングに進みます。

 このライティング、書きたい箇所から書き始めるのがボクの流儀。前にもブログでお話ししたかと思いますが、何も頭から書く必要はまったくありません。この方法が合っている人もいるのは事実ですが、誰もがこれに従わなければならないものではない。

 書きたい箇所は、基本、その執筆にあたってのキモとなるところ。もっとも伝えたいメインの内容であり、また、熱量がこもる文章。ここの出来次第で、執筆の全体像も変わってきます。

 例えば、思った以上に書けるときには、規定の文字数に収めるべく、執筆のネタや書き上げた文章をスリムにしなければなりません。書くことがあるのに削ぎ落としていくため、これはまだ良いパターン。

 反対に、もっともキモとなる箇所であるにもかかわらず、想定していた文字数に至らないケース。そこで薄ければ、熱量のこもらない他の箇所はもっと薄くなってしまいます。最悪、ネタの追加が必要になると、はじめに振り戻らなければならない。

 このように、書きたいことから書き始めることで、全体ボリュームが見えてくるのです。これが見えない中で、頭から書き始めたときに、途中で息切れしてしまうと、とてつもなく降り出しに戻ることが大変になります。

 そのためにも、執筆にあたって規定の文字数がある場合には、どの項目に何文字を費やすと目安を決めておく必要があります。そうしないと、あるところだけ異常に記載ボリュームが増える一方で、別のところでは薄っぺらい記述になりかねないから。

 セミナー資料のスライドも同じ。この項目には何枚のスライドを費やすという目安がないと、全体バランスが悪くなります。全体があっての部分です。

 で、今回の短めの執筆についても、メインとなる項目がいくつか並列している中で、最初のものからライティングを始めています。普段のブログよりも少ない文字数になると思いきや、そこそこの記載ボリュームとなりました。ただ、全体説明で使う文章も含まれているため、おそらく問題はないでしょう。

 そういえば、昔、ある専門誌への寄稿を依頼されたことがありました。そのときに、全体ボリュームを検討したところ、とても1回の掲載では収まりきらない。内容としても3回にわけた方が良いような見通しとなりました。

 すぐさま編集担当者と相談した結果、3回シリーズの掲載となりました。ちなみに、それは「旬刊経理情報」(中央経済社)に寄稿した関連当事者の解説。あの記事も書籍化したいところですが、そこまでの需要はなさそう。タイミングとしても、「今」である必要が薄い。

 それに対して、現在、取り掛かっている執筆のテーマは、まさに旬。そんな旬なテーマを特集した記事のひとつ。せっかくの旬なネタで、また、それがしばらく続きそうだから、他の人の記事も含めて書籍化されると良いのに。まあ、それはまた別の話。

間接金融が「財務報告」を狂わせる前のページ

オンライン会議を円滑に進めるための秘訣次のページ

関連記事

  1. Career

    『勝間式超コントロール思考』から学ぶ

    音声入力。以前から気になっていたもの。たまにスマホで試してはいたので…

  2. Career

    3倍の生産性を得るための時間術

    少し前に「やり抜くための必勝パターン」でお話しした、朝5時起きの習慣…

  3. Career

    スライド作りの加速の仕方

    もし、セミナー資料を作るときに、いきなりパワーポイントを触りだしている…

  4. Career

    不変のキャリア戦略

    どの業界も、似たりよったり。当然に違うところもあるけれど、同じところ…

  5. Career

    読書感想文が得意になるビジネス書

    学生の頃、最も苦手だったのは、読書感想文。当時、あんなものをスラスラ…

  6. Career

    コミュニケーションに「効率」はいらない

    SNSを使いこなす企業と、使いこなせない企業。その違いは、明らか。そ…

  1. FSFD

    寄稿「なぜ、日本企業は会計に気候変動の影響を考慮しないのか」
  2. Accounting

    【セミナー】上場企業へのKAMインパクト
  3. Accounting

    財務報告の流儀 Vol.038 岡三証券グループ、東陽
  4. Accounting

    嬉しすぎる書評
  5. Accounting

    収益認識の消費税はおそろしく大変
PAGE TOP