Business model

ウィズ・コロナ時代の飲食店の付加価値

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

人はなぜか、水槽を見ると落ち着く。それは、人間が自ら上がって進化してきたから、、、知らんけど。

 バーやレストランで、水槽が売りのお店がありますね。魚が泳いでいる様子を横目にお酒を飲んだり、食事をしたりと。日本は世界の中でも水族館が多いエリアのようなので、水槽が身近なのかもしれませんね。

 ボクも、水槽があるお店が好きな一人。今でも、といっても新型コロナウイルスの感染拡大の前のことですが、そういうお店を選ぶことがあります。なんてったって、自分の結婚式の二次会も、そういうお店を選んだくらい。

 当時、代官山にあった『夜光虫』というバーで二次会を開催しました。水槽のあるお店として有名だったところ。結婚する前のカミさんと訪れたときに、「このお店、二次会に良いんじゃない」ってことで即決した記憶があります。

 ホラ、どうせ飲むなら、普段は行かないエリアやお店だと、誘ったときに応じてくれやすい。ならば、代官山であり、水槽で有名なバーと来たら、それは集客できるだろうと考えて選びました。

 おかげさまで、大盛況となるほどに集まっていただきました。お店の中で階段があったところで、桑田佳祐サンばりにマイクで叫んでいた記憶が今、よみがえりました。若かったですね。

 残念ながら、今は閉店されたようで、もう通うことはできません。検索してみると、違うエリアで同じ名前のお店を発見しましたが、どうやら別のお店のよう。

 ちなみに、平成になって間もなく放映されたドラマ「東京ラブストーリー」でも、水槽が有名なバーがロケ地となっていました。放送された後、かなりの有名店になったようで。

 ボクも数年後にその話を聞いたときに、当時のレンタルビデオ屋から借りて撮影協力のクレジットからどのお店なのかを調べた記憶があります。ほんの数分のワンシーンだったため、どの回なのかを特定するのが大変。そのお店は今でも営業を継続しているようです。

 今でも、水槽のあるバーやレストランを検索すると、当時に何度か足を運んだお店がリストアップされていますね。オープン当初は工事費がかかるし、オープン後も泳いでいる魚に餌を与えなければならないから、それらを回収できるほどに儲けなければならない。だから、参入障壁が高いのでしょう。

 それくらい競合が少ないと、相当の付加価値を提供していることになります。この付加価値は、ウィズ・コロナの時代に生き残るためには、とても重要。

 今、飲食店は来店での稼ぎが困難なため、こぞってテイクアウトを始めています。このとき、値段は店内で食べるときと比べて、あまり変わらない設定。正直、顧客としては微妙かと。

 もちろん、ファンなら買支えが必要なことは、ボクもコンテンツ提供者の端くれの端くれとして十分に理解しています。お金を払ってくれる人がいないと、飲食もコンテンツも成り立たない。

 ただ、いくら新型コロナウイルスだからといって、店内と変わらない値段のテイクアウトを何度も買い支えるかというと、話は別。店内で支払う金額には、お店の雰囲気や店員さんの接客サービス、後片付けや食器洗いをしなくても良いことなども含まれているのです。

 店内で得られていたはずの付加価値がないにもかかわらず、店内とほぼ同じ値段設定だと何度も買い支えるのは厳しい。「家で食べるのに、この値段なの」というのが正直な感想かと思います。

 だから、テイクアウトを始めたお店は、プラスアルファの何かを提供しなければならない。というか、それを提供できれば、他のお店から抜きん出ることも夢ではない。

 例えば、食材についての説明を添えることが考えられます。また、何かを付け加えることで、別の楽しみ方ができることも考えられます。あるいは、SNSを通じて動画などを見ることができようにする方法もあります。

 このように、文字通り「情報」を提供することができます。これが付加価値。高級なお店が高額の飲食代を得られる理由のひとつは、こういう情報提供にあります。これを自宅で再現できれば、提供できていたはずの付加価値を損なわないようにできるのです。

 今まで顧客に感じてもらえた付加価値は何かを振り返る絶好のタイミング。これを見極めることができたなら、来客だけのチャネルに頼っていたビジネスモデルを変革できることが期待できます。

 緊急事態宣言が解除されて以前の営業スタイルに戻りつつある今、これまで評価されていた付加価値を突き止めておくと、新型コロナウイルスの第2波、第3波に備えることができます。同じ想いをしないためにも、振返りの時間を持つことを強くオススメします。

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