Accounting

あなたに内部統制に関するプレゼントを

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

こんにちは、企業のKAM対応のスペシャリスト、竹村純也です。

今日は2020年12月24日、クリスマス・イブ。プレゼントを渡す人もいれば、受け取る人もいます。少なくとも、この記事を受け取る人は確実にいますよね。

そんなプレゼント代わりのブログ記事とは、内部統制のお話し。KAM(監査上の主要な検討事項)への監査上の対応として、内部統制の評価が含まれることがあるからです。

内部統制の評価にあたって、気をつけなければならないのは、実態を無視しないこと。先日も、こんな場面に遭遇しました。

監査法人からの統制の質問

収益認識のサポートをしている現場でのこと。会社の方とお話ししている中で、監査法人から内部統制に関する質問が来ていることが話題になりました。

監査法人からの質問とは、ある統制に関するエビデンスの有無。業務記述書には、Aという書類に、Bというエビデンスが添付されていると記載されていたそうです。ところが、運用テストを行う中で、ときどき、エビデンスBが抜けていたため、事実確認が求められました。

内部統制の担当者は、現場の担当者を呼んで、エビデンスBの有無の実態を質問していました。現場の方からは、「実態としては、エビデンスBが添付されていないケースもある」との返答。内部統制の担当者は、統制のエラーを指摘されてしまいかねないと頭を抱えます。

内部統制の担当者による対応策

統制のエラーがあれば、それを是正する必要があります。それは制度対応のみならず、業務としても欠かせません。そこで、内部統制の担当者は、今後の対応策を打ち出そうと、すべての書類Aに必ずエビデンスBを添付することを提案します。

とはいえ、そう呼びかけたところで、エビデンスBが100%添付される保証はありません。人がやることには漏れも生じます。内部統制の担当者は、効果的な対応策がないことに困っていました。

そのとき、現場の担当者は、こう、つぶやきます。「もともと、エビデンスBを添付する必要がないんだけど」と。その言葉に、ボクは気にかかりました。

現場の担当者のひとことを探る

二人の話を横から入って、ボクは現場の担当者に質問しました。「なぜ、エビデンスBを添付する必要がないのですか」と。

すると、エビデンスBとは、進捗を示すために書類Aに添付しているもの、とのこと。どこまで進んでいるかを明確にするために機能していたのでした。だから、進捗が100%となったときには、あえてエビデンスBを添付する必要がない、というのです。

もっとも、担当者によっては、進捗が100%になったときにも書類AにエビデンスBを添付していることもあるそうです。ただ、それでは、書類AとエビデンスBが同じことを示しているため、内容が重複するだけ。意味がないのです。

そこで、ボクは「進捗が100%だということは、書類Aで判別できますか」とより質問を深めると、現場の担当者は記載箇所を即答。

互いが納得しないことには理由がある

このように、現場には合理的な理由が存在していたのです。進捗が100%のときには、書類AにあえてエビデンスBをつける必要はありません。むしろ、エビデンスBがないことのほうが正解。

こうして、ボクが質問を深めたことで、現場の実態をつかむことができました。一連の話を聞いていた内部統制の担当者も納得。統制のエラーではなかったことに安心し、また、監査法人への返答にも自信を持ったようです。

ボクのこれまでの監査経験を通じて体感しているのは、現場の担当者と話をしているときに、互いに納得が行かないときには、何か理由がある、ということ。

そこを探ることなく、一方の主張を押し付けると、意味のない業務や統制を強いることになります。今回も、進捗が100%のときに、書類AにエビデンスBの添付を求めることが強いられると、無駄な作業が全社的に発生することになります。

確かに、統制のテストとしてはエビデンスBをすべて添付するほうがわかりやすいのですが、そのことに意味がなければ、業務を不効率にさせるだけ。誰もハッピーにならない。

勝手に話に横入りしておせっかいなことをしましたが、良い着地をお手伝いできて良かったです。一足早いクリスマス・プレゼントになったかもしれません。

こんな話に付き合っていただいて、少しはほっこりとした気持ちになれたのなら、竹村サンタも嬉しいです。では、メリー・クリスマス!

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ついに、予約開始。新刊はKAM早期適用事例集次のページ

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