FSFD

TCFDとTNFDを統合した開示の実例

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

海外では、次々と、サステナビリティ開示が登場していますね。

というのも、2023年11月7日に、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)のウェブサイトに、TCFDとTNFDの提言に沿った開示レポートの事例が紹介されていたからです。自然と気候に関連した“財務”情報の開示です。

これまでも、TNFDに沿って開示している海外事例はありました。しかし、当時はTNFD提言が最終化されていなかったためか、必ずしも充実した開示ではありませんでした。例えば、全体的に記載ボリュームが少なかったり、一部だけを開示していたりと。

このレポートは、いわゆる4つの柱に沿った開示であり、また、関連指標も充実したものとなっています。自然関連のサステナビリティ開示を行うにあたって極めて有益な資料といえます。

そこで、今回の特別記事では、TCFDとTNFDを統合した開示レポートについて、指標を中心として紹介します。指標やその背景にあるリスクや機会が気候関連と同様のものもあるため、気候関連のサステナビリティ開示にも参考になるでしょう。

 

効果的なサステナビリティ開示の進め方は、やはり、これ前のページ

気候変動の影響を考慮する会計実務に何が起きているか次のページ

関連記事

  1. FSFD

    GHG排出量の算定期間、統一へ!期間調整の文言を削除した理由

    公開草案「指標の報告のための算定期間に関する再提案」に寄せられたコメ…

  2. FSFD

    統一か、適応か。SSBJが直面する基準策定の葛藤とその解決策

    2024年9月19日、第39回目のSSBJの会合が開催されました。そ…

  3. FSFD

    SSBJ基準とISSB動向の最新情報をキャッチアップする最適なセミナー開催

    2025年1月、サステナビリティ開示に関する重要な情報を学べるセミナ…

  4. FSFD

    「現在の財務的影響」で短期的リスクはこう開示される

    2024年5月22日、IFRS財団はサステナビリティ関連財務情報の開…

  5. FSFD

    IFRS S2が描く「新・排出量開示の設計図」──GHGプロトコルからの静かな決別

    温室効果ガス(GHG)排出量の開示制度は今、根本的な転換点を迎えてい…

  6. FSFD

    気候シナリオ分析の成熟と実践 ― 「始める勇気」が企業の未来を決める

     気候関連のサステナビリティ開示において、シナリオ分析ほど難…

  1. Accounting

    寄稿「英国事例から学ぶ 適用2年目以降のKAM対応の留意点」
  2. Accounting

    15年越しの基準開発が問う——日本の会計制度における「決断の不在」
  3. FSFD

    投資家の心を掴む「予想される財務的影響」の開示技法
  4. Accounting

    厚みのある『事例からみるKAMのポイントと実務解説』を効果的に読み進める方法
  5. Accounting

    JICPAから「KAM研究の第一人者」と呼ばれて
PAGE TOP