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「現在の財務的影響」で短期的リスクはこう開示される

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

2024年5月22日、IFRS財団はサステナビリティ関連財務情報の開示に関する2つのウェブキャストを公開しました。このウェブキャストは、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)基準に基づき、企業がサステナビリティ関連のリスクや機会が財務諸表に与える影響をどのように開示すべきかを示す教育的資料として位置づけられます。

  • Webcasts: Current and anticipated financial effects

https://www.ifrs.org/supporting-implementation/supporting-materials-for-ifrs-sustainability-disclosure-standards/ifrs-s1-and-ifrs-s2/webcasts-current-and-anticipated-financial-effects/

特に「現在の財務的影響」と「予想される財務的影響」という2つの概念を中心に、その開示要件の意図や具体的な適用方法が説明されています。これらは相互に補完し合う関係にありますが、その焦点や評価方法、適用メカニズムには明確な違いが存在します。

そこで今回は、「現在の財務的影響」について、スライドに示された4つの事例に、ウェブキャストの解説を反映し、さらに補足説明も加えながら、解説していきます。その内容は次のとおりです。

■「現在の財務的影響」を理解する
■事例1:サステナビリティリスクが財務諸表に現れる瞬間
■事例2:サステナビリティ関連目標と「予想される財務的影響」
■事例3:サステナビリティ関連リスクが翌年度財務数値を揺るがす時
■事例4:森林火災リスクと帳簿価額の重大修正を追う
■今回の3つの重要ポイント

この記事を読むことで、サステナビリティ関連リスクがどのように短期的な財務数値に影響を与えるかを正確に理解できるようになります。また、数値化が難しいリスクや機会について、定性的情報を効果的に開示・活用する方法を学べます。さらに、翌年度に資産や負債の帳簿価額が修正されるリスクに応じたリスク・機会の透明性ある開示のヒントが得られます。

この機会にぜひ購読し、限定コンテンツを通じて、より深い知識を身につけてください。あなたのビジネスの未来に直結する情報を常に先取りしましょう。

 

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