今日は、帝国ホテルの「孔雀の間」から。ディナーショーに行ったのではありません。行った時間帯は、お昼。日本公認会計士協会の新年賀詞交歓パーティーに参加してきました。
11時30分にパーティーが始まると、来賓の挨拶が次々と行われていきます。会計士協会の関係者や政界の方たちが入れ替わり登壇していきます。
ボクは、こうした場に集う同業者に知り合いは多くないため、職場の人たちとひとところに集まりながら、その様子を眺めていました。「この場は、一体、何を期待して開催されているのだろうか」と。別に批判するつもりはなく、業界内の政治的な動きをしない人にとっての「場」の趣旨を純粋に考えていました。
そんなことを考えていると、立食ビュッフェに招くアナウンスが流れます。参加者は料理を一皿二皿つまんだ頃を見計らって、ひとりで会場の中をぶらり旅。あちこちで談笑している人たちをすり抜けながら歩き回っていたときのこと。
「あんまり知った人がいないなあ」なんて思っていると、「あっ、竹村さん」との声。最初に勤めていた事務所の人たちでした。初めてお会いする人でしたが、ボクの名前を知っていたようで、お声がけいただきました。
その方と名刺交換をした次のお相手が、14、5年ぶりに再会した後輩の女性でした。思わず手を振りながら、「大人っぽくなったね~」と感動。もう親戚のおじちゃん状態でした。
そんな再会に驚きながら、ぶらり旅を続けていると、場内のアナウンスで懐かしい名前が呼ばれます。2つ目の職場の仲間。会計士とは別の世界に進んだ彼は、今日、壇上で年始の挨拶をする立場になっているのです。これまた12、3年ぶりの再会。
すぐに最前列に向かって、ここでも小さく手を振ります。すぐに気づいて壇上から会釈をもらいました。壇上から降りて周りの人との挨拶が終わる頃に近づき、これまた親戚のおじちゃんのように「偉くなったね~」と話しかけながら感動していました。
で、そのパーティーからの帰り道。「あっ、これは同窓会だ」とひらめきました。業界内の政治的な動きをしない人にとっては、何年かぶりに再会する同窓会のような機能を果たしていることに気づきました。なるほど、こうした意味で参加する意義がありますね。
ビジネスの場で、顧客との関係を築くために、こうしたイベントやパーティーを活用しているケースがあります。
これ、ボクの実体験ですが、あるワークショップ型のセミナーに参加した一年後に、その主催者側のイベントが開催されました。すると、セミナーでご一緒した仲間と再会したのです。セミナーのときよりも親密になった気がしました。
また、ボクの大学のゼミで、各学年が集まる懇親会のときには、必ず一次会にボーリングやスケートなどで、異なる年次がチームになるようにしていました。これは、いきなり飲み会で席が一緒になるよりも、その前に共に何かをした時間を過ごすことによって、飲み会の盛り上がりを高めるため。そう、親密性を演出していたのです。
反対に、何かを一緒にした経験がない状態でイベントやパーティーを開いても、参加者同士が親密になっていなければ、盛り上がりに欠けることは必至。盛り上がるのは一部の人だけ、あるいは、主催者が自己満足しているだけ。これは良くありません。
もし、あなたのビジネスでイベントやパーティーを開くなら、参加者同士で何かを一緒にする経験をつくるような仕掛けをしてはいかがでしょうか。参加した意義があったと感じてもらいやすくなりますよ。