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カラオケのデュエットはマーケット・インで

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。)  

最近、カラオケに行っていますか。ボクはといえば、さっぱり行けていない。直近で行ったことを思い出すのが大変なほど。もう、懐かしさの一歩手前。

 そんなことを書いていたら、テレビでちょうど竹内まりやサンの特集。いや~、名曲だらけで、つい一緒に歌っちゃいます。しかも、ライブの後ろのギターを務めるのは、山下達郎サン。いやいやいや、贅沢なバンド構成。

 振り返ると、ボクが大学生の頃が一番、カラオケに通っていたかも。先輩に誘われていたこともあって、ピーク時は週に8回くらい。そのときも、竹内まりやサンの『駅』という歌は頻繁に選曲していたものです。そして、キーが高くて喉をつぶしながら。

 最近は、飲み会の二次会でも、歌うよりは語りたい気持ちのほうが強いため、カラオケ屋よりも飲食店を選んじゃいます。なので、めっきりと足が遠のいているのです。

 歌いたい気持ちは強い。しかし、歌わなくても済んでいる。その理由を考えてみたときに、お風呂が思い当たりました。1年ほど前に、スマホとブルートゥースで繋がるスピーカーを入手しました。つまり、お風呂場にスマホを持ち込まなくても、そのスピーカーを持ち込めば、好きな音楽に浸ることができるのです。そして、歌えます。

 特に雨の日は、少しブルートゥース・スピーカーの音量を上げても、近所に迷惑はかからない。だから、気持ちよく歌うことができます。自宅で完結できているため、カラオケ屋さんに行かなくても満たされているのかもしれません。

 とはいえ、ひとりで歌う話。ふたりで歌うデュエットには対応できない。だから、デュエット曲については、やはりカラオケ屋さんで誰かと歌いたい気持ちがおさまらない。ボクがデュエットで歌いたい曲のベストスリーは、こんな曲。

第1位 BARBEE BOYS 『C’m’on Let’s go!』
第2位 浜崎あゆみ & つんく『LOVE ~since 1999~』
第3位 A.S.A.P.(工藤静香、石橋貴明)『Little Kiss』

 これらの曲の男性パートは完璧に仕上げています。後は相方を見つけて披露するだけ。ぜひとも歌いたいのですが、相方が見つからない。まあ、そもそもカラオケ屋さんに行っていないため、確率的に相方に出会わないのは仕方がないこと。そんな状況に遭遇している原因は、自分が歌いたいことを優先しているからに他なりません。

 これは、あなたのビジネスやキャリアでも、同じ話。自分が提供したいことが先にあると、それにマッチする顧客を探さなければならない。すると、巡り合うチャンスが自ずと少なくなります。これは自ら顧客層を狭めていることに等しい。

 自社の強みを活かそう、自分の才能を活かそう、という発想ありきで提供する価値をスタートしてしまうと、それを欲しがる顧客を探さなければならない。まだ欲しがっていない顧客に対して、「これ、必要でしょう」と説得する手間がかかってしまうのです。さり気なく告げることは無理。

 それよりは、顧客が欲しがるものを選んだほうが、説得しなくても良い分、提供しやすくなります。顧客が「欲しい」と言っているのだから、それを売ることはたやすい。今になるとわかります、痛いほど。まるで砂漠で水を売るかのような、いわゆるマーケット・インの発想ですね。

 だから、ボクがデュエットしたいなら、最初にすべきことは、女性がデュエットしたい曲を覚えて準備しておくこと。その次にすべきことは、カラオケ屋さんに頻繁に通って、相方と巡り合う確率を上げること。昔のように週に8回ほど通うなら、より早く相方に巡り合える計算になります。

 あ~、でも、それなら「ひとりカラオケ」で思う存分、歌えるほうが良いかな。サザンしばりだったり、チェッカーズしばりだったりと。マッチこと近藤真彦サンをはじめとしたアイドル系もいけるクチ。そういえば、King & Princeの『シンデレラガール』も歌いたかったっけ。

 あっ、これじゃ、まだまだプロダクト・アウトの発想から脱していませんね。マーケット・インの発想に切り替えないと、改札口を出る頃には。

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