Business model

『ベストセラーの値段』から著者の販促活動を学ぶ

(記事にはプロモーションが含まれることがあります。) 

士業の方で出版事情に詳しい方は少ないかと。弁護士や会計士などの職業的専門家で、本を出している人は一定数います。でも、多くは執筆が終われば、仕事が終わったと考えているかと思います。

 そんな方は、この本を読むと驚くかもしれません。あまりにも出版業界の裏側が赤裸々に描かれているから。それは、作家や出版プロデューサーなどの肩書きをもつ水野俊哉サンの『ベストセラーの値段 お金を払って出版する経営者たち』(秀和システム)です。

 

 この本は、2020年1月に発売されて、5ヶ月近く経つもの。外出自粛の前から書店で目にしていたものの、手にとることはありませんでした。ただ、今月の6月、ボクが最新刊『ダイアローグ・ディスクロージャー』(同文舘出版)を発売したことから、この本のことを思い出します。

 

 なぜなら、ボクの想いは、少しでも多くの人に読んでもらうこと。本が売れると、それが達成できる。ならば、ベストセラーになればよい。そう考えたため、この本を読むに至りました。

 なかなかの内容。出版業界のことを知らない人が読むと、驚く内容かと。特に、執筆した後、本を売るのは著者の仕事だという点。書いて終わりは、ベストセラーを出した著者か、それが見込める著者。つまりは、一部の著者の話。

 そうではない大多数の著者は、自ら販促活動も行わなければならないのです。そうしなければ、書店の棚から引き上げられてしまう。なんとしても平積みの状態にし、また、それを継続していく必要があるのです。

 本の発売後に著者ができる販促活動は、ボクのまとめでは、次の3つ。書店で買うか、自ら広告を打つか、周りの人に本の内容をシェアしてもらうか。

 

 1つ目の販促活動の「書店で買う」は、書店に向けて売れている印象を与えるため。売れている本だと認識されると、その本は返品されないどころか、より売れるように目立つところに置いてもらえるから。

 ただ、この方法は比較的知られている方法のため、出版社としては実際に販売された冊数なのかどうかは慎重に判断します。だから、ボクはこれを実行しない。

 実際、ボクの知人が、これを実行したときに出版社から「あの書店でまとめ買いしましたか?」と問い合わせがあったとのこと。姑息な方法には限界があることがよく理解できますね。

 

 2つ目の販促活動の「自ら広告を打つ」とは、自らSNSなどを使って宣伝していくことを指します。ご自身がメルマガを発行しているなら、その読者に向けてお知らせすることができます。ブログやTwitter、Facebook、YouTube、Instagramなどでも告知していく方法もあります。

 ボクの最新刊については、ブログをはじめとして各種のSNSで紹介しています。やはり、ひとりでも多くの人に内容を知ってもらいたいから。Facebook広告も出しましたよ。

 たまに、ご自身のFacebookで投稿することが宣伝だと勘違いしている人がいます。確かに、告知にはなっていますが、それでは投稿した内容があまり広まらない。その投稿はシェアされない限りは自身の友達にしか表示されず、また、自身の友達となっている人すべてに投稿が流れるワケでもないため。「広告」として打たないと、ほとんど意味がないのです。

 

 3つ目の販促活動の「周りの人に本の内容をシェアしてもらう」は、自身のSNSではなく、友達となっている人などに投稿してもらうこと。ブログでもTwitterでもFacebookでも、著者とは別の人が内容を話すのです。

 この方法は、『ベストセラーの値段』によると、勝間和代サンが活用した事例が紹介されています。当時、「カツマー」と呼ばれる熱烈なファンがいたため、勝間サンはファンに向けて、「本の内容をSNSで紹介して」と呼びかけたのです。

 本は読むだけのインプットで止めるよりも、誰かに話すというアウトプットまで行ったほうが記憶に定着すると言われています。そういう意味も含めて、SNSでのアウトプットを促したのです。

 ということは、ボクも勝間和代サンを見習うのが良い。ボクの想いは、最新刊『ダイアローグ・ディスクロージャー』の感想を知りたいこと。ならば、SNSで感想を話してもらうのが最適です。

 

 というワケで、どの部分を、どのように受け入れてもらえたのかについて、SNSでシェアしていただけるでしょうか。必ずチェックするため、シェアした事実を教えてください。

 どんな内容でも、どんな長さでも楽しみにしていますので、あなたの声をお聞かせください。ボクはそれを待っています。

 もし、まだ手にしていないため、買うかどうかが判断できない場合は、こちらをクリックして本の内容をお確かめください。

『ダイアローグ・ディスクロージャー』の紹介ページを見てみる

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